22日、対北消息筋の話によると、昨年末からことしの初めまでピョンアンナムド(平安南道)やファンへド(黄海道)など地方の教化所で、数十人の受刑者が集団脱獄した。
さらに脱獄犯たちは、逃走の過程で食糧を得るために強盗・窃盗だけでなく殺人まで犯すなど、住民たちの不安が高まっているという。
北朝鮮当局は、集団脱獄が起きた教化所の周辺地域に対し数か月間、夜間通行を禁止し不審者検問や宿泊検閲などを実施し脱獄犯の検挙に力を注いでいるが、捜査は難航していることが伝えられた。
またこの2年間、平安南道の教化所を含め北朝鮮内の3つの地方教化所では、受刑者700余人が餓死したり病死したという。
これは、北朝鮮当局が新型コロナウイルス感染症の流入・拡散を防ぐために国境を封鎖したため、食糧難が深刻化し、教化所への配給が悪化したためである。
消息筋は「さらに、教化所の管理員たちが受刑者の食糧を横流しし、金を着服した事例もある」と伝えた。
韓国政府は「北朝鮮では食糧の生産量が減少したことに加え、昨年10月から個人間の穀物取引を取り締まったことで食糧の分配にもかなり問題が生じ、一部の地域では餓死者が続出するなど食糧難が深刻化している」と判断している。
Copyright(C) herald wowkorea.jp 96