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物価高により昼食代が「1万ウォン時代」を迎え、サラリーマンたちが社員食堂に押し寄せている。食事代を節約しつつたくさん食べられるために、会社から遠く離れたところまで「遠征」することもいとわない。高物価時代には社員食堂こそ「最高の社内福祉」だと喜ばれている。
平日のランチタイムにサムソン(三成)駅のオークウッドタワー地下1階の社員食堂を取材した。6500ウォン(約672円)でご飯とスープ、4種類から5種類のおかずが食べ放題だ。そのため、ビルに入居する会社の従業員だけでなく外部の人でも利用できる200余りの座席は満席だった。会社員のイ・ジョンスクさん(56)は「外ではご飯をおかわりしてもお金がかかるが、ここではおかわり自由で、メインのおかず以外はいくらでも存分に食べられる」と社員食堂の長所を語った。
この社員食堂で働く栄養士たちも、昨年から大幅にお客さんが増えたことを実感しているという。栄養士のキムさん(27)は「午前11時30分から午後12時30分までがピークで、ビルに入居する会社だけでなく三成駅周辺のサラリーマンたちも多く利用しているようだ」と話し、「昼食時には約1300食ほど売れている」と説明した。また、別の栄養士のAさんも「昨年5500ウォン(約568円)だった価格を値上げして、配膳をセルフ方式に変えたのにたくさんのお客さんが集まる」と話し、「人気メニューは限定にしなければならないほど」と語った。
これまで、俗に「軍隊食」と呼ばれ、人気のなかった社員食堂の食事。これがこのごろ脚光を浴びているのは、ソウルでの昼食の価格が平均1万ウォンを超えるほど物価が高騰している影響だ。食品業界の調査によると、2022年第4四半期のサラリーマンの平均の食事代は9633ウォン(約966円)で、前の年に比べて16%上昇した。地域別ではソウルが1万2285ウォン(約1270円)で前の年に比べて33.8%も値上がりし、1万ウォン札1枚では昼食を食べることさえ難しくなった。
しかし、物価が高いことで有名なカンナム(江南)地域でも、社内食堂や韓国料理のビュッフェなどでは、まだ1万ウォン以内で食事をすることが可能だ。毎週献立表がインターネットサイト「パププルドットコム」に公開され、メニュー選択にかける時間も節約することができる。江南駅のヨクサム(駅三)税務署(5500ウォン/約568円)、駅三駅ポスコタワー(6000ウォン/620円)、ヤンジェ(良才)駅カムコタワー(7000ウォン/724円)などは江南周辺でアクセスが良く、価格も安いため「昼食の聖地」と呼ばれる代表的なロケーションだ。
社員食堂を訪れる人々は多くが「一食でも安く食べたい」ことを来店理由として挙げた。40代の会社員のシムさんは「物価が高くなった影響で昨年の12月から来始めて、最近は週に2回から3回は来ている」と話した。COEX内の会社に勤務する会社員のチャさん(32)は、「毎日来ている。会社が3500ウォン(約362円)の割引券を出してくれるので、3000ウォン(約310円)で食事ができる」と話し、「ビルに入居する会社はもちろん、外部の人や展示会などを訪れた市民も来て、このごろは大変な賑わいだ」と雰囲気を伝えた。
社員食堂がない場合、早めの時間に職場を出たり、電動キックボードなどに乗って「遠征」する人も少なくない。会社員のイさん(28)は、「会社がソンヌン(宣陵)駅の近くなので、頑張れば駅三駅や江南駅ぐらいまでは行ける」と話し、「少し早く歩いたり電動キックボードに乗って移動すれば、運動にもなってお金も節約できる」と語った。約20分歩いてある社員食堂に来ていた会社員のBさん(29)も「遠くまで歩いてでも昼食代を節約しなければならない」と話し、「今のような不景気の時代には社員食堂を持つ会社が『最高の福祉』を行っているように思う」と話した。
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