優勝したチョ・ジェホとスロン・ピアビ、PBAチャン・サンジン副総裁とSKレンタカーのファン・イルムン代表(画像提供:wowkorea)
優勝したチョ・ジェホとスロン・ピアビ、PBAチャン・サンジン副総裁とSKレンタカーのファン・イルムン代表(画像提供:wowkorea)
今月11日、韓国・キョンギド(京畿道)コヤン(高陽)市のJTBCスタジオイルサン(一山)で開催された「SKレンタカー PBA-LPBAワールドチャンピオンシップ 2023」決勝戦で“カンボジアのスペシャル”スロン・ピアビ(ブルーワンリゾート)と“スーパーマン”チョ・ジェホ(NH農協カード)が優勝し、22-23シーズンの韓国プロビリヤードの王中王となった。2人は同じく開幕戦の優勝、シーズン優勝、最後のチャンピオンシップでも優勝という“珍記録”も達成した。

 LPBA決勝戦でスロン・ピアビは、“ビリヤードの女帝”キム・ガヨン(ハナカード)と3時間フルセットの接戦の末、セットスコア4対3でトップの座に就いた。

 同じ大会で昨シーズンキム・ガヨンに負けを喫し、その雪辱を果たしたスロン・ピアビはこの日の優勝でプロになって初めてのワールドチャンピオンシップのトップとなった。同時に21-22シーズンにLPBAで活動後、通算5勝を挙げてキム・ガヨンとLPBA最多優勝タイを記録した。また今回の優勝でスロン・ピアビは、グランドスラム(正規ツアー、チームリーグ、ワールドチャンピオンシップの優勝)もLPBAで初めて達成した。

 決勝戦らしく試合序盤は激しく競り合い、スロン・ピアビが第1セット2イニング目でハイラン5点を先行して9イニングで11対6とし、キム・ガヨンが第2セットを11対8(11イニング)で勝利した。

 スロン・ピアビは第3セットと第4セットを取ってリード広げたが、キム・ガヨンも第5セットと第6セットで勝利してセットスコア3対3に戻した。

 勝負の第7セットで8イニングまで2人はシーソーゲームを繰り広げ、9イニング目でキム・ガヨンが9対7にすると、スロン・ピアビが外してキム・ガヨンが10セット目に1得点で優勝まであと1点という状況になった。ところがキム・ガヨンが得点失敗の配置によって集まった赤い球をスロン・ピアビが逃さず、バンクショットにつなげて9対10と追撃後、ブレイクショットなど次々成功させて11対10の大逆転し、3時間の長期戦の末、セットスコア4対3でスロン・ピアビが優勝を決めた。

 LPBA史上最高の名勝負と名場面を見せた最高の試合だった。午後2時にもかかわらず、YouTubeのアクセスは3万人を記録した。

 優勝後、スロン・ピアビは「実感が湧かない。まだブルブル震えている。第7セットでフルセット、そして最後のセットでもあと1点という瞬間に優勝を記録した。いつLPBAでこんな名勝負が出てくるかと思ったが、私がそこにいたというのがとても誇らしく胸がいっぱいだ」とコメントした。

 男子の部も決勝戦でチョ・ジェホがDavid MARTINEZ(スペイン)を相手に4時間の激闘の末、セットスコア5対4で勝利し、韓国人初のプロビリヤード王中王になった。

 David ZAPATA(スペイン)、Frederic CAUDRON(ベルギー)に続いて初の韓国人ワールドチャンピオンになったチョ・ジェホは、優勝賞金2億ウォン(約2100万円)とランキングポイント20万ポイントを獲得し、シーズン賞金総額4億2250万ウォン、ランキングポイント46万ポイントで1位に。また今シーズン開幕戦で優勝カップを手にしたチョ・ジェホは正規ツアー最終戦に続いてワールドチャンピオンシップまでシーズン3勝を達成し、20-21シーズンにプロ進出してから最高の成績となった。

 決勝戦は4時間・9セットの間、常に追いつ追われつの展開が続いた。先攻を決めるバンキングから激しく、2回目でDavid MARTINEZが成功した。

 第6セットまでDavid MARTINEZが1セットリードすると、チョ・ジェホが次のセットを取って追撃する激しい試合を見せた。第7セットでチョ・ジェホが1セットリードし、優勝まであと一歩と近づいたが、David MARTINEZが第8セット6イニング5対7の状況でハイラン7点を獲得して12対7と逆転。15対11で終えると第9セットに突入した。

 勝負の第9セット3イニングまでチョ・ジェホが7対5でリードし、6イニングでチョ・ジェホが14対8でリードの中、見事な箱回しを決めて15対8で勝利を収めた。

 優勝後、チョ・ジェホは「決勝戦に入る前にプレッシャーがとても大きかった。『うまくできるだろうか』と心配だった。ところが試合でひとりひとりの応援の声が聞こえてきて負けたくないという気持ちになった。もっと一生懸命にしなきゃという思いで最後まであきらめずに頑張った。次のシーズンもうまくできるようにたくさん準備をしていく」と明かした。

 プロビリヤード協会は14日にソウル・グァンジン(広津)区のウォーカーヒルソウルのビスタホールで2022-23シーズンを決算する「2022-23シーズンプロビリヤードPBA大賞授賞式」を開催する。2019年にプロビリヤード発足から4回目のシーズンで初めて開かれる授賞式で今シーズン最高の成績を記録した選手たちと公式後援会社、審判、競技委員などプロビリヤードを輝かせた全ての人が出席する予定になっている。


[決勝] キム・ガヨン vs スロン・ピアビ 第7セット[SKレンタカー LPBA ワールドチャンピオンシップ 2023]
[決勝] キム・ガヨン vs スロン・ピアビ 第7セット[SKレンタカー LPBA ワールドチャンピオンシップ 2023]




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