「北朝鮮の人口約42%は、栄養失調に苦しんでいる」という報告書が公開された(画像提供:wowkorea)
「北朝鮮の人口約42%は、栄養失調に苦しんでいる」という報告書が公開された(画像提供:wowkorea)
北朝鮮の食糧難が深刻化する中「人口の42%ほどは栄養失調に苦しんでいる」という報告書が公開された。また「北朝鮮の女性たちは、家庭暴力や性暴力から保護されずにいる」とし「夫婦間の性暴行は犯罪として扱われない」というのが実情である。

国連のエリザベス・サルモン北朝鮮人権特別報告官が今月9日、国連の人権理事会(UNHCR)に提出した報告書を通じて「食糧およびサービスに関する問題が、北朝鮮人権の最優先関心事だ」と分析した。

この報告書では、国連農業食糧期間(FAO)の資料などに基づき「2021年末基準で、北朝鮮の人口の60%が食糧不足による不安に直面している」ことが推算された。また「食糧不安を訴える人口の割合は、新型コロナウイルス感染症の大流行以前の40%から20%も増加した」ことが把握された。

「2019年から2021年の間、北朝鮮の人口の41.6%は栄養失調により苦痛を受けている」と推算され「ほとんどの家庭では、一日3食を食べるのはぜいたくなことになった」と伝えた。

また「医薬品と医療サービスの問題」も、深刻な人権懸案としてあげられた。

報告書は「北朝鮮の病院では、基本的な医薬品や麻酔薬・消毒剤・静脈注射薬などが足りず、簡単な医療施術さえできない」とし「昨年8月、医薬品の不法生産・販売に対する厳しい処罰規定が導入された後、問題は一層深刻になった」と伝えた。

さらに「家庭暴力は禁止されているが、どのような場合に処罰されるかは法的に定義されていない」と報告書は指摘した。特に「北朝鮮の女性権利保護および増進に関する法律でも、加害者の処罰より和解に焦点を合わせている」と説明した。また、夫婦間の性暴行は犯罪として取り扱われていない。

報告書は「性暴行には重い処罰規定があるが、有罪判決を受けた男性は少数に過ぎない」と伝えた。

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