しかし、出発前日である5日になっても、意味のある日程を定めることができていない状態であることから、党内でさえ「無鉄砲に訪問することに効果があるのか」という指摘が出ている。
民主党はユン・ソギョル(尹錫悦)大統領の日韓首脳会談を「手ぶら外交」だと追い込んだが、そういう野党も結局「アピール議員外交」を繰り返していることになる。このことから「野党主導の議員外交の実効性に関し、みずから限界をあらわにした」とも指摘されている。
民主党の「福島処理水放出阻止対応団」は、6日から8日まで2泊3日の日程で福島を訪問することにし、日程を調整している。
訪問団は、訪日の理由を「政府・与党が行かないため、野党である民主党議員が訪問する」と強調している。「現地への訪問は、国政運営に責任のある政府と与党の仕事だ」として、これを実行しない政権の「無対策と無能さ」を浮き彫りにしたい考えである。
このような発言からみるに、野党の訪日は徹底した「国内用」である。「日本現地の状況を点検し、日本内の原発処理水放流による現地世論を確認する」という計画だが「現在確定された日程は市民団体レベルだ」という批判を免れることはできない。日本現地の議員や東京電力側との面談は不発の可能性が高く、原発ちかくの住民や市議会議員・原発労働者など処理水放流に反対している側の人物との面談だけが成されるものとみられているためだ。
また「日本の当局は処理水放流問題に関し、個別の国と接触しない」という点も、民主党の今回の訪日が無力な理由である。日本は合同調査団を取りまとめているIAEA(国際原子力機関)を、情報共有と検証の窓口にすることを原則にしている。
特に「野党の立場ではっきりとした外交的解決法を打ち出すのは難しい」という限界もあらわになっていることから「失策ではないか」という批判も伴うことになる。
民主党は福島原発処理水放出問題を、「政府の無能さ」を浮き彫りにする主要なポイントと考えている。国民の怒りを引き出しやすい「日本」が対象であることに加え、「国民の健康」という問題を媒介に「民生と政争を有利に活用する」という意図だとみられる。
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