現金入り封筒ばらまき事件、検察「共に民主党・宋前代表陣営で議員に6000万ウォン」=韓国(画像提供:wowkorea)
現金入り封筒ばらまき事件、検察「共に民主党・宋前代表陣営で議員に6000万ウォン」=韓国(画像提供:wowkorea)
検察が、2021年の”共に民主党”全党大会で「現金入り封筒」がばらまかれたとの疑惑を捜査している中、捜査対象が拡大される見込みだ。現在、国会議員身分の被疑者は、同党のユン・グァンソク(尹官石)、イ・ソンマン(李成萬)議員2人だが、追加の捜査対象者は20人前後に増える可能性がある。

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 14日、韓国メディア「ヘラルド経済新聞」によると、ソウル中央地検反腐敗捜査2部は最近、尹議員や李議員の住居地や事務書など、大がかりな家宅捜索で入手した資料を分析しているという。

 検察は12日、政党法違反の疑いで両議員と同事件関係者の住居地20か所以上を家宅捜索した。被疑者は9人で、尹議員と李議員の他に、カン・レグ韓国監査協会会長、イ・ジョングン(李ジョン根)元民主党事務副総長らが含まれた。

 検察はこれら9人が、当時の党代表選挙で、ソン・ヨンギル(宋永吉)前代表の選挙陣営で活動していた。彼らは宋前代表が党代表に選出されるよう支持を得るため、国会議員や地域本部長、地域状況室長らに現金入り封筒を配ったと、検察側では疑っている。

 検察は当時配られた現金入り封筒の金額規模を9400万ウォン(約973万円)と把握している。このうち6000万ウォン(約615万円)は国会議員に渡さ、これを尹議員が主導したと見ている。

 押収捜索令状に添付された疑惑内容によると、検察は尹議員が2021年4月24日ごろ、カン会長に「国会議員にお金をばらまく必要がある」という趣旨で指示・勧誘し、カン会長が知人に頼み3000万ウォンを用意したとの見方を示している。

 検察は、300万ウォン入り封筒を10個が李氏に渡され、それを尹議員が受け取り、同月28日同党所属の国会議員10人に渡されたと疑っている。その後、尹議員が李氏とカン会長に追加で国会議員に渡す現金準備を求め、同じ方法で再び300万ウォンが入った封筒10個が渡され、議員10人に配られたというのが検察の捜査内容だ。

 今後の捜査では、実際にこの金が議員らに渡されたのか、渡されたとすれば誰に流れたのかを究明することが予想される。封筒がそれぞれ違う人に渡されたなら、同党議員のうち同事件での捜査対象者は最大20人になる可能性もある。

 検察は、9400万ウォンのうち1400万ウォンは全国代議員と権利党員を抱き込むために地域本部長らに渡されたものと見ている。残りの2000万ウォンは選挙運動を督励するために地域状況室長たちに渡されたものと疑っている。

 捜査状況によっては、宋前代表への調査も検討するものとみられる。現在、フランス・パリで研究教授を務めている宋前代表は、まだ被疑者として立件されていないという。

 この事件について、イーデイリーは14日付の社説で「民意を歪曲(わいきょく)し、国民を見下すことだ。共に民主党としては、選挙の度に公言していた逮捕免除特権の放棄など、100以上の議員特権廃止を先導することが、信頼を回復する道だ」と批判した。

 国民日報は15日付の社説で、「政治の腐った部分が政治攻防で覆われることがないように、検察の捜査はいつにも増して公正かつ迅速に進められるべきだ」と指摘した。
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