<W解説>「韓国の営業マン」自認する尹大統領、ネットフリックスから巨額な資金調達に成功(画像提供:wowkorea)
<W解説>「韓国の営業マン」自認する尹大統領、ネットフリックスから巨額な資金調達に成功(画像提供:wowkorea)
米国を国賓訪問している韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)大統領は24日(現地時間)、米動画配信大手ネットフリックスのテッド・サランドス共同最高経営責任者(CEO)と面会した。サランドス氏は4年間で韓国コンテンツに25億ドル(約3300億円)の投資を表明した。ネットフリックスではこれまで「イカゲーム」や「愛の不時着」などオリジナル韓国ドラマが世界的なヒットとなり、それに伴い会員数を伸ばしてきただけに、韓国コンテンツへのさらなる投資に意欲を燃やしている。韓国メディアのスポーツソウルは「今回の追加の投資発表は、ともに成長するパートナーとして韓国クリエイターへの無限の信頼を示しているといえる」と解説した。

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 尹大統領は24日から30日までの日程で国賓として米国を訪れている。韓国の大統領の国賓訪米は2011年のイ・ミョンバク(李明博)氏以来、12年ぶりのことだ。26日にはバイデン米大統領との米韓首脳会談を行った。今日27日には上下両院合同会議で演説も行う。

 尹大統領は訪米最初の日程として、韓国文化を売り込む「セールス外交」を展開した。サランドス氏との面会は米政府の迎賓館ブレアハウスで行われた。尹大統領は共同発表で「非常に意味のある時間を持った」とし、「韓国のコンテンツ事業や創作者、ネットフリックスにとって大きな機会になる。ネットフリックスの破格の投資決定を心から歓迎する」と述べた。これに対し、サランドス氏は「このような決定を下せたのは韓国に対する信頼があり、韓国が素敵な話を聞かせ続けると考えたため。尹大統領が韓国のエンターテインメント事業や韓流に対する愛情と強い支持を送ってくれたことも一因」と投資を拡大することを決めた理由を説明した。「今回の投資は韓国との長期的なパートナーシップに寄与するだけでなく、韓国の創作業界に活力を与えると思う」と強調した。

 また、この日は、尹大統領に同行している夫人のキム・ゴニ(金建希)氏もネットフリックスのベラ・バジャリア最高コンテンツ責任者と面会した。大統領室によると、金氏は韓国文化が世界的に注目を浴びる中、ネットフリックスが韓国のドラマと映画の普及をけん引しているとし、潜在力の大きい韓国の俳優、監督、作家の発掘に引き続き関心を持ってほしいと求めた。

 ネットフリックスは2016年から2021年まで、約1兆ウォン(約1000億円)以上を韓国コンテンツに投資してきた。ネットフリックスは韓国ドラマ「イカゲーム」や「愛の不時着」の世界的なヒットで会員数が増加した経緯がある。歴代の視聴数ランキングで非英語TVコンテンツ部門では1位に「イカゲーム」、4位に「今、私たちの学校は…」、5位に「ザ・グローリー~輝かしき復讐~」、7位に「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」がランクインしている。

 今回、4年間で韓国コンテンツに25億ドルの投資を表明したサランドス氏は、AFP通信の取材に、韓国のクリエーティブ産業のさらなる成長を「確信している」とし、「韓国のクリエイターが生み出すストーリーは、今や世界の文化の流れの中で中心的な役割を果たしている」と強調した。

 ネットフリックスが今回、韓国に巨額投資する方針を明らかにしたことについて、韓国紙の中央日報は「これまで『大韓民国1号営業社員』を自認してきた尹大統領は、国賓訪問最初の日程から具体的な成果を上げた」と評した。

 尹大統領は今年1月にアラブ首長国連邦(UAE)を訪問した際も、UAEから300億ドルの投資を取り付け、「セールス外交」で成果を上げている。UAEに続いて訪れたスイスでは、グローバル企業のCEO(最高経営責任者)らを招いて開いた昼食会で韓国への投資を呼び掛け、自らを「韓国の営業マンだ」と紹介したことがある。

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