営業利益は金融経済情報メディアの聯合インフォマックスが集計した市場予想(5857億ウォン)を9.3%上回った。
売上高は同18.1%減の63兆7454億ウォン、純利益は同86.1%減の1兆5746億ウォンだった。
営業利益を部門別にみると、デバイスソリューション(DS、半導体)部門で4兆5800億ウォンに上る赤字を計上した。半導体部門が四半期ベースで赤字を記録したのは、世界金融危機の08年10~12月期(6900億ウォンの赤字)と09年1~3月期(7100億ウォンの赤字)以来で、14年ぶり。売上高は13兆7300億ウォンにとどまった。
デバイスエクスペリエンス(DX、モバイル・家電)部門の1~3月期の営業利益は4兆2100億ウォン、売上高は46兆2200億ウォンを記録した。
スマホ事業などを手掛けるモバイルエクスペリエンス(MX)部門は、スマートフォン(スマホ)の新製品「ギャラクシーS23」の販売効果で半導体部門の赤字をカバー。前期比で売上高を伸ばし、収益率も2桁台を回復した。
ネットワーク部門は北米や南西アジアなど、海外の主要市場で売上高が減少した。
映像ディスプレー(VD)・家電部門の営業利益は1900億ウォンにとどまった。ディスプレー(SDC)は営業利益7800億ウォン、売上高6兆6100億ウォンを記録した。
サムスン電子は、厳しい環境の中でも未来に備えた投資を大幅に増やしている。
1~3月期の設備投資額は前年同期比36.0%増の10兆7000億ウォンで、同期として最高となった。研究開発(R&D)費も6兆5800億ウォンと、前期に続き過去最高を更新した。
同社の22年通期の営業利益は前年比16.0%減少したが、R&D投資額は10.3%増の24兆9292億ウォンを記録した。
4~6月期も世界的な景気低迷に伴う需要不振が続くとみられるが、市場では半導体メモリーの減産効果が本格的に表れ、価格の下落傾向も落ち着くと期待している。ただ、一部では半導体不況が深刻だとして、4~6月期には営業赤字に転落するとの見通しも出ている。
聯合インフォマックスが取りまとめた市場予想によると、4~6月期の営業利益は前年同期比96.7%減の4638億ウォンとなっている。
サムスン証券は「期待していた中国の経済活動再開の効果も飲食や旅行などサービス業に限られている」として、スマホの新製品発売効果が薄れる4~6月期には赤字の可能性が避けられないとの見方を示した。
Copyright 2023YONHAPNEWS. All rights reserved. 40