マクシャイン前少佐が当時もっとも戸惑った瞬間として、2018年、朝鮮労働党のキム・ヨジョン(金与正)副部長が、ムン・ジェイン(文在寅)前大統領との首脳会談に備え、パンムンジョム(板門店)を訪れた際のことを挙げた。
前少佐によると当時、キム副部長は会議中にほほ笑み、前の席に座っていた同少佐の腕をなでたという。これを見た他の兵士たちが「副部長と付き合っているのか」と驚いていたと伝えた。
また前少佐は日課として1日2回、専用回線で北朝鮮の担当者に電話をかけていた。平素は北朝鮮軍の軍人と野球について話すなど、気楽に過ごしていたという。北朝鮮軍と連絡を取ると「私たちがこの辺りの草をきれいに剪定(せんてい)しているから、ここで銃を打たないでほしい」とのメッセージも受け取った。
それでも38度線に近い最前線ほど緊張感は高かったという。前少佐は2015年、DMZを巡回していた韓国軍兵士2名が北朝鮮の地雷により重傷を負った出来事、そして2017年に北朝鮮軍の兵士が銃撃をかいくぐり板門店の共同警備区域から脱北した出来事を挙げ、当時南北関係は凍り付き、板門店の雰囲気も冷え切っていたと伝えた。
現在、退役したマクシャイン少佐は、韓国のピョンテク(平沢)米軍基地で負傷兵にギターを教えている。
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