回収された残骸の前で行わた会見の様子(写真共同取材団)=16日、ソウル(聯合ニュース)
回収された残骸の前で行わた会見の様子(写真共同取材団)=16日、ソウル(聯合ニュース)
【平沢、ソウル聯合ニュース】北朝鮮が弾道ミサイル技術を使って5月31日に打ち上げ、朝鮮半島西側の黄海に落下した「宇宙発射体」の残骸について、韓米の軍当局が共同で分析に着手したことが16日、分かった。海軍作戦司令部のチョン・ジョング)大領(大佐)が記者会見で明らかにした。前日に引き揚げられたこの残骸は3段式ロケットの2段目の一部とみられている。 共同分析には韓国側から国防部、合同参謀本部、海軍、国防科学研究所(ADD)などの専門家が、米国側から国防総省傘下の国防情報局(DIA)などをはじめとする複数の機関の関係者が参加するという。 海軍が引き揚げた円筒形の残骸はアルミニウム合金でできており、長さ12メートル、直径は上部が2.3メートル、下部が2.8メートル。引き揚げの過程で分離した部分を合わせると長さは14.5メートルに達する。 表面にはハングルで「天馬」という文字が記され、胴体の中にはエンジン、燃料タンク、酸化剤タンクがあるとみられている。これらがそのままの状態であれば、北朝鮮のロケット技術を把握することができるとみられる。 軍関係者は胴体の中に何が入っているのかという質問に「韓米が共同で技術情報分析および調査をすればおそらく一定部分について説明があると承知している」とし「中に何が入っているのかについては、さらに確認しなければならない」と述べた。 海軍が引き揚げた残骸はまもなくADDに移され、分解作業など本格的な分析が進められる。 北朝鮮が打ち上げた宇宙発射体は1段目と2段目を分離した後、黄海に落下。この過程で約180の残骸がイージス艦や空軍のレーダーなどで確認された。 軍関係者は「艦艇および航空機を利用して北が主張する宇宙発射体の主要構成品である衛星、エンジンなどの探索および引き揚げ作戦を遂行していく予定」と説明した。 追加探索と引き揚げ作戦には約10隻の艦艇と複数の航空機が投じられた。
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