曹渓宗、チベット人権発言で民主党議員らに謝罪要求=韓国(画像提供:wowkorea)
曹渓宗、チベット人権発言で民主党議員らに謝罪要求=韓国(画像提供:wowkorea)
聯合ニュースなど韓国メディアによると、中国を訪問した韓国最大野党「共に民主党(民主党)」の議員団が、チベットの人権問題を軽視する発言をしたため、仏教界から非難の声が上がっている。大韓仏教曹渓宗中央宗会は21日、議員らに対して謝罪を求める声明文を発表した。

 今月15~18日に中国の北京とチベットを訪れた議員団の一人である同党のド・ジョンファン(都鍾煥 )議員は19日、あるラジオ番組で「人権弾圧に目をつぶる中国のイベントになぜ行くのかという批判をどう思うか」という質問に、「それは1951年、59年にあったことだ」と答えた。ミン・ビョンドク(閔炳ドク)議員も同日、「70年前にあったことを私たちが強調しながら、これを引き続き外交の場で話すことが果たして国益に役立つのか」と述べた。

 これらの発言は、チベットの人権問題を無視したものとして、仏教界から強い反発を招いた。曹渓宗は声明文で、「チベットの人権問題に対する懸念は、普遍的な常識であるにもかかわらず、知らないとか昔のこととして片付ける発言に、驚きと遺憾を表する」とした。また、「中国は1951年5月23日にチベットを併合し、その後1959年にチベットの独立を要求する大規模な蜂起を鎮圧した。数万人の犠牲者が発生したのは歴史的事実」と指摘し、「今はまるでチベットに人権問題がないかのように聞こえる」と批判した。

 批判が大きくなったため、中国を訪問した7人の議員は22日、「チベット問題で心を痛めている仏教徒に申し訳ない」というメッセージを曹渓宗に伝えた。しかし、この謝罪は仏教界だけに向けられたものであり、政略的なものと見られている。

 毎日経済新聞は23日付の社説で、「共に民主党のイ・ジェミョン(李在明)代表が駐韓中国大使から訓示を聞いて物議を醸した。それにもかかわらず、民主党の議員らが自粛はおろか、再びチベットまで訪問し、中国の占領を事実上正当化したのは、あまりにも哀れで無責任な行為と言わざるを得ない。このような議員が国民の代表であるという事実が恥ずかしいだけだ」と批判した。

 文化日報も同日、社説で「来年の総選挙で民心の悪化を防がなければならないという党内の要求により、しぶしぶ仏教界だけに政略的に謝罪したと見るしかない。人権さえも政略の手段にする民主党は恥を知るべきだ」と指摘した。
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