北朝鮮ユーチューバーのユミ・ソンア、チャンネル閉鎖に続きアカウント解除

北朝鮮で国家情報院の要請により、北朝鮮平壌の住民の日常を紹介するユーチューブチャンネルが閉鎖されたものと見られる。

　27日、このチャンネルにアクセスすると「このアカウントはユーチューブサービス約款違反により解約されました」「この動画と連結されたユーチューブアカウントが解除されたため、動画をこれ以上見ることはできません」と画面に表示される。

　これはユーチューブ側がアカウントを解除し、動画も削除したという意味だ。

　ユーチューブは過去にも北朝鮮が運営していたチャンネル「我が民族どうし」「朝鮮の今日」「赤い星TV」などを解約した事例がある。ユーチューブ側は「グーグルサービス約款に違反した」という理由をあげてきた。

　先立って23日、放送通信審議委員会は国家情報院の要請により「ソンア」「ユミ」「NEWDPRK」などの北朝鮮体制を宣伝してきた3つのユーチューブチャンネルの解除を議決したと明らかにした。

　これらのチャンネルは、北朝鮮ユーチューバーの個人の日常を共有してきた。ユミとソンアは流暢な英語を使い、新型コロナウイルスに感染し自主隔離する映像や、北朝鮮住民にインタビューする映像などをアップしてきた。

　しかし、チャンネルの中の姿は北朝鮮の一般住民との暮らしとは程遠い、一部の特権層だけが享受できる趣味や娯楽施設などが登場し、専門家たちはこれを北朝鮮の体制宣伝キャンペーンと推定してきた。

　その上、そのユーチューブを、実際に北朝鮮住民は見ることができない。北朝鮮の法律は、個人のインターネットでの発信もすべて当局の指導に従わなければならないと規定しており、個人の端末も当局に管理される。

　これに対しユーチューブ側は、個人がチャンネルを運営するのは事実上不可能だという点を考慮し、アカウント解除を考慮した可能性が高い。