日本は前半45分に名和田我空選手が直接FKを決め先制。後半21分には連続縦パスから最後は名和田選手が流し込み、この試合2点目を決めた。終了間際に道脇豊選手のダメ押し弾で勝利を決定づけた。日本は通算4回目(1994年、2006年、2018年、2023年)の優勝を果たし、最多優勝国のタイトルを維持した。2020年大会が新型コロナウイルスの影響で中止となったため、日本は大会2連覇となる。
U-17アジアカップの決勝で日韓戦が実現するのは今回が初めてで、韓国は最大のライバルであり、宿敵の日本との大一番に向けてボルテージが高まっていた。U-17韓国代表のビョン・ソンファン監督は「日韓戦は技術や戦術を越えた部分での勝負が明暗を分ける。昨年敗れた借りを返したいし、負ける気など毛頭ない」と意気込みを語っていた。韓国メディアも試合の展開に注目し、東亜日報は試合前「日本の槍(やり)と韓国の盾が頂点を争う一戦だ」と伝えた。
2002年以来、3回目の優勝を狙った韓国は、日本と拮抗した展開を見せていたが、DFコ・ジョンヒョン選手が前半43分、FW道脇選手へのファウルでこの日2枚目の警告を受けて退場処分に。日本はこのファウルで得たフリーキックから、名和田選手が先制ゴールを決めた。韓国は一人少ない状況でも懸命に日本に追撃を仕掛けたが、日本の組織的なパスサッカーに太刀打ちできなかった。
韓国メディアのスポーツソウルは主審がコ選手にイエローカードを提示して退場させたことに、「コ・ジョンヒョンが相手と衝突したのは事実だが、2枚目のイエローを与えるほど荒い場面ではなかった」と指摘。「韓国の選手は判定に強く抗議したが、主審が受け入れることはなかった」と伝えた。また、同紙は、後半38分にFWキム・ミョンジュン選手が後方からのロングパスで抜け出した際、ペナルティエリア内で相手GKの飛び出しに足が掛かり倒れるも、主審がペナルティキックを宣告しなかったことを疑問視した。その上で同紙は「これには、普段は感情を表さないビョン監督も首に下げたパスをベンチに強く叩きつけ、判定に抗議した」と当時の状況を伝えた。
韓国は2021年3月、A代表が日産スタジアムで0-3で敗れたのに始まり、昨年6月にはU-23代表もU-23アジアカップ準々決勝で、U-17代表もU-16インターナショナルドリームカップでいずれも0-3で日本に敗れている。そして昨年7月に行われたE-1サッカー選手権では再びA代表が0-3で敗退した。
5試合連続で日本戦に0-3で敗れるという結果に、韓国メディアのニュース1は「また0-3の悪夢…韓国サッカー、歯を食いしばりプレーも日本に5試合連続で大敗」と報じた。また、中央日報は「最近のサッカー韓日戦で韓国が日本に5連敗し、一部では『恐日症』が生じるのではないかとの懸念が出ている」と報じた。その上で同紙は「かつて日本代表には韓国戦で実力を発揮できず敗れる『恐韓症』があったが、これはもう昔の話になった」と伝えた。
ビョン監督は試合後の記者会見で「予想外の(コ選手の)退場で、我々が計画したことができなかった。それでも、選手が最後までピッチで戦う姿を見て感動した。試合が終わった後、選手たちが涙を流す姿を見て、監督としてかなり心が痛かった」と試合を振り返った。その上でピョン監督は「必ずもう一度(日本と)リベンジマッチをしたい」と意欲を示した。
今大会でベスト4に進出した日本、韓国、ウズベキスタン、イランの4か国は、今年11月にインドネシアで開催されるU-17ワールドカップに出場する。
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