同院は、映像装置から得られるデータをAIで分析し、河川内のオブジェクト(人や車両など)を認識できる技術を開発した。また、ゴーグル型の遠隔制御装置であるホロレンズを使って、遠隔地から河川の水位状況を把握し、洪水対策ができるようにした。さらに、デジタルツインを活用して、仮想空間で対象地域と同じ河川を作り、仮想洪水の再現が可能だ。仮想洪水は50年頻度や100年頻度などの洪水シナリオに基づいて流れを解析し、実際の洪水の流れを視覚的に再現できる。これにより、洪水時に高水敷地や浸水施設、河川別道路などに発生する災害を仮想空間で事前に体験できるという。
今後は、仮想空間で発生したさまざまな洪水状況を実際のモニタリングシステムデータと連携させ、発生の可能性が高い被害状況を予測し対応できるようにする計画だ。例えば、予期せぬ異常洪水や台風により河川の水位が急激に上昇し、河川沿いに危険が迫った場合、デジタルツイン(VRなど)を通じて避難先を把握し、危険地域の住民に避難できるよう通知する。災害メールやユーチューブのリンク発信などを通じて、危険地域内にいる人々に災害状況と避難場所に関する情報を映像で提供できるようにすることが次の目標だという。
同院のキム・ビョンソク院長は、「リアルタイム河川災害管理技術は、河川工学と先端技術の融合的研究であり、今後河川モニタリングと洪水対策のためのデジタルツイン適用分野への可能性と方向性を示すと言える」とし、「今後気候変動による異常洪水と予想される災害防止問題に対応し、洪水による人命被害も減らせる多様な研究のために努力する」と述べた。
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