アシアナ航空、賃金交渉でパイロットがスト…国際線初の欠航=韓国(画像提供:wowkorea)
アシアナ航空、賃金交渉でパイロットがスト…国際線初の欠航=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国のアシアナ航空は16日、韓国・仁川とベトナム・ホーチミン間の国際線往復便が欠航したと発表した。パイロットの労働組合が賃金交渉で会社側と折り合いがつかず、ストライキなどの争議行為に入ったためだ。先月7日、パイロット組合が争議に突入してから、同社の国際線が争議行為で欠航するのは初めてで、乗客に大きな影響が出た。

 同社によると、同日午前7時35分に仁川国際空港を出発し、11時5分(現地時間)にベトナムのホーチミンに到着する予定だったOZ731便が、パイロット組合の争議行為で欠航となった。同日午後12時5分にホーチミンを出発し、午後7時25分に仁川に戻る予定だったOZ732便の帰国便も欠航となった。OZ731便とOZ732便にはそれぞれ125人、171人が搭乗する予定になっていた。

 同社は欠航便の乗客に対し、他社便や後続便への振り替えを提案した。

 アシアナ航空の関係者は「パイロット組合が一方的にスタンバイ勤務を拒否したり、故意に遅延させたりする団体行動がエスカレートし、国際線まで欠航させた」と非難した。また、「乗客に迷惑をかける団体行動はすぐにやめてほしい。繁忙期を控えており、航空便に深刻な影響が出る恐れがある。最終的には乗客が不利益を被ることになる」と訴えた。

 アシアナ航空のパイロット組合は、新型コロナウイルスの感染拡大で航空業界が苦境に陥ったことを受けて、2019~2021年の3年間は賃金の凍結に同意した。しかし、昨年に会社側が賃金を2.5%上げると提案したが、組合側が受け入れられないとして、交渉を打ち切っている。

 パイロット組合は昨年5月に争議権を取得し、先月7日からストライキなどの争議行為に突入した。14日からは法的な範囲内で闘争強度を上げる2次争議行為に移行し、24日からは全面ストライキを実施すると予告している。

 15日までに、同社の韓国国内線8便が欠航し、国際線35便、国内線19便など計54便が遅延する事態となっている。
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