【世宗聯合ニュース】韓国政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)は10日に発表した経済見通しで、韓国の2023年の実質国内総生産(GDP)成長率を1.5%と予想した。5月時点の見通しから変動なし。23年の消費者物価上昇率は前回見通しの3.4%から3.5%に上方修正した。◇上半期成長率0.9% 下半期は2.0%予想 KDIによる韓国経済の今年の成長率予測は、韓国政府と韓国銀行(中央銀行)、国際通貨基金(IMF)の各予測(1.4%)を上回る。経済協力開発機構(OECD)の予測と同じだ。 上半期(1~6月)の成長率は前年同期比0.9%で、KDIの予想通りだった。下半期もKDIが予測する2.0%に近い成長率になると見込む。 部門別には民間消費が今年2.5%増と、当初の予想より伸び悩むとみられる。一方で商品の輸出は自動車を中心に従来の見通しより高い1.4%増となり、建設投資の不振も和らぐと見込んだ。 KDIはリスク要因として、中国の不動産市場の低迷による経済活動再開効果の制約、物価高に伴う世界的な利上げの継続、韓国国内では歳入環境の悪化などを挙げ、状況次第では今年の成長率がやや押し下げられる可能性もあるとした。 24年の経済成長率は2.3%と、5月時点の予測で据え置いた。◇物価上昇率の見通しは小幅引き上げ 原油など値上がり KDIは今年の消費者物価上昇率の予測を0.1ポイント引き上げ、3.5%とした。電気料金の引き上げ幅が予想より小さかったものの、原油など原材料価格の上昇が続いているため。24年の消費者物価上昇率も2.5%に、従来の予測から0.1ポイント引き上げた。 変動の大きい食料品とエネルギーを除いたコア物価の上昇率は今年3.5%と予測した。 23年の経常収支は164億ドル(約2兆3600億円)の黒字を予想していたが、黒字額を313億ドルに上方修正した。上半期に商品収支(貿易収支に相当)と、給与・賃金と投資に伴う利子や配当を差し引きした所得収支(第1次所得収支)が好調だったことを反映した。
Copyright 2023YONHAPNEWS. All rights reserved. 40