【瀋陽聯合ニュース】中国・北京の北朝鮮大使館内の寄宿舎に滞在している北朝鮮からの留学生300~400人が今月15日前後に北朝鮮に戻される見通しであることが11日、分かった。複数の北朝鮮消息筋が明らかにした。 一部の留学生はすでに北朝鮮と国境を接する遼寧省の丹東に到着し、北朝鮮側が用意した宿所にいるという。 消息筋は「中国内で犯罪行為をして摘発された中国内の北の住民も今回、共に送還されるだろう」と説明した。この中には、中国東北部・吉林省延辺朝鮮族自治州で摘発された北朝鮮食堂の従業員と責任者の約30人が含まれているという。 北朝鮮は今月19~26日にカザフスタンで開かれる世界テコンドー連盟(WTF)主催の世界テコンドー選手権大会に約100人の選手団を派遣するとみられており、消息筋などは、北朝鮮が北京の北朝鮮大使館内の寄宿舎で過ごしている人を北朝鮮に送るのは、この代表団を同寄宿舎に受け入れるためとみている。 消息筋は「保安上の問題で北の選手団を収容できる中国内の場所は大使館内の寄宿舎しかないが、寄宿舎は留学生で飽和状態だ」とし「これを機に卒業後も中国に長期滞在している留学生の問題を解決する狙いがある」と説明した。 北京の北朝鮮大使館内には400人を収容できる寄宿舎がある。北朝鮮住民が中国やそのほかの国に行く際に滞在するためのものだったが、新型コロナウイルス感染拡大後、国境が封鎖されて北朝鮮に戻れなかった留学生が使用していたという。 北朝鮮は2020年1月に中国との国境を封鎖したが、朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定締結日(7月27日)の「戦勝節」に合わせて開催した行事では中国とロシアの代表団を招いた。 北朝鮮が世界テコンドー選手権大会に選手団を派遣し、中国内の留学生らを帰国させれば、国境封鎖から約3年8カ月ぶりに大規模な人的往来が行われることになり、これを機に全面的な国境開放が実現するかも注目される。
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