中国不動産危機、韓国金融に直接的影響は限定的(画像提供:wowkorea)
中国不動産危機、韓国金融に直接的影響は限定的(画像提供:wowkorea)
中国の不動産開発大手、恒大集団の債務危機が深刻化する中、韓国金融委員会は22日、韓国の金融市場に及ぼす直接的な影響は限定的だとの見方を示した。同委はこの日、金融監督院や韓国銀行などと「金融市場懸案点検・コミュニケーション会議」を開き、中国不動産市場の動向や為替レートの上昇などについて分析した。

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 同委によると、中国不動産開発企業への韓国金融会社のエクスポージャー(リスクにさらされている保有資産)は約4000億ウォン(約435億円)で、業種別には証券会社が2200億ウォン、保険会社が1400億ウォンなどを占めた。これらはすべて有価証券の保有であり、不動産信託など間接的なエクスポージャーは含まれていないが、1兆ウォン未満であるという。

 また、為替レートの上昇に伴う金融会社の外貨調達状況や外国為替の健全性も良好であることが分かった。外貨資金需給は今月1~14日までの中長期借換率(新規借入額/満期到来額)が221.2%に達し、今年の累積借換率は123.3%だった。外国為替の健全性も先月の外貨流動性カバレッジ比率(LCR)が146.2%で、規制比率の80%を上回っていた。

 一方で、同委は中国不動産部門が国内総生産(GDP)に占める割合(2021年基準25%)を考慮すると、不動産景気の回復が遅れる場合、中国経済全般に不安要因となりうることを指摘した。また、中国発リスク要因の短期的影響は制限的だが、不動産低迷の長期化などで中国経済の成長率低迷が深刻化すれば、さまざまな経路で韓国の実体経済と金融市場に影響を与える可能性があると警戒した。

 金融委員会のキム・ソヨン副委員長は、「内外の不安要因とグローバル経済・金融動向を順次点検する予定だ。関係機関・金融専門家と金融リスク対応班を立ち上げ、金融市場の現況を点検し、政府の対応方向を説明する計画」と述べた。
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