北朝鮮は24日午前3時50分ごろに北西部の平安北道・東倉里付近から、軍事偵察衛星を打ち上げた。数時間後、北朝鮮の朝鮮中央通信は打ち上げ失敗を報じ、韓国軍合同参謀本部も失敗したとの見解を示した。
日本防衛省の推定では、発射された1発は複数に分離し、朝鮮半島西側約300キロの黄海、朝鮮半島南西約350キロの東シナ海、フィリピン東約600キロの太平洋上に落下した。
韓国軍合同参謀本部の関係者はこの発射体が、黄海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)に近い韓国・白ニョン島の西33キロの上空を通過したとしながら「わが国民の安全に影響はなかったため、行政安全部に警報発令を要請しなかった」と説明した。
発射体の残骸について「韓国の管轄内では韓国艦艇が捜索・引き揚げ作戦を行い、遠海では米国側がする方向で協議中」と伝えた。フィリピン近くの海上に落下した場合、捜索が可能かと問われると「難しいだろう」と答えた。
北朝鮮が軍事偵察衛星の打ち上げを試みるのは2回目。韓国軍合同参謀本部は今回も東倉里にある既存の西海衛星発射場でなく、そこから3キロほど離れた海沿いに新設された発射場で行われたとの見方を示した。午前3時50分ごろという打ち上げ時間に関しては「わが軍の監視資産に捉えられることを回避しようとする目的があったのだろう」と分析した。
北朝鮮が午前6時15分ごろ、朝鮮中央通信を通じて打ち上げ失敗を早々に認めたことに対し「自分たちが衛星発射を正常な手続きで行ったとアピールし、今後の再発射時に正当性を主張するため」との見解を述べた。
失敗に終わった5月31日の1回目打ち上げから85日での再打ち上げには「私たちの予想よりずいぶん早い」とし、技術力を伴うものだったかはさらに分析が必要だと述べた。ロシアの技術協力があって早期の打ち上げに踏み切れた可能性については、関連した情報はないと答えた。
また、北朝鮮が10月に3回目の打ち上げを実施すると予告したことに関し、朝鮮労働党創建記念日(10月10日)78周年を念頭に置いた可能性があると述べた。
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