この問題を指摘したのは、与党「国民の力」のチョン・ウテク(鄭宇澤)議員だ。鄭議員は31日、セマングム世界スカウトジャンボリー組織委員会から提出された資料を公開した。その中には、折りたたみテーブルや背もたれ椅子、クーラーボックス、野戦ベッド、モンゴルテントなど5種類の物品レンタル費用の内訳が記されていた。
組織委員会は今年5月にA社と契約を結び、大会開始前の6月末から設置を開始し、大会終了日(8月12日)以降返却するという条件で物品をレンタルした。しかし、レンタルした物品の単価は市場の販売価格とほぼ同じか、それ以上だった。例えば、日よけとして使われた横・縦5メートルの長さのモンゴルテントは1722個を借りたが、1個当り50万ウォン支払った。インターネットで検索すると、同じ規格のモンゴルテントのレンタル価格は10万ウォン台から60万ウォン台までさまざまだった。モンゴルテントだけで8億6100万ウォンの予算が使われた。
他にも発泡スチロール素材のクーラーボックス(140リットル)は1個当たり5万5000ウォンで1728個をレンタルし、9504万ウォンが支払われた。市場では同一素材・容量のクーラーボックスが5万~6万ウォン台で販売中だ。折りたたみテーブルは1個当り3万ウォンで6912個をレンタルし、2億736万ウォンが使われた。背もたれ椅子(5500ウォン・3万4560個)には1億9008万ウォンが、野戦ベッド(7万ウォン・64個)には448万ウォンがレンタル費として支払われた。
組織委員会内でも物品のレンタル単価が相対的に高く設定されたという認識があったという。同委員会の関係者はレンタル単価が高く設定された理由として、「モンゴルテントのレンタル単価は、設置や維持・補修費用が含まれたものだ。土地が固くなく、風が強く吹く干拓地の特性上、追加の機械設備や管理要員が投入された」と説明した。また、「クーラーボックスなど他の物品も大量でレンタルしたため、契約業者が新たに購入し費用が大きくなった」と述べた。
しかし、鄭議員は「誘致確定から6年が経過したにもかかわらず、干拓地の特性を考慮せず、インフラさえ準備できなかったのは深刻な職務遺棄だ。国民の血税を注ぎ込んで、市場価格より高く設定された物品をレンタルしたのではないかと疑われる」と指摘した。また、「過去の物品購入や業者との契約過程で入札優遇・不正などはなかったのか徹底的に調査する必要がある」と述べた。
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