金総書紀、プーチン大統領と再会へ…ロシア訪問公式発表
金総書紀、プーチン大統領と再会へ…ロシア訪問公式発表
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が近々ロシアを訪問し、プーチン大統領と会談することが11日、両国の公式メディアで発表された。金総書紀の訪露日程が先に公開され、保安上の懸念が提起されるとの観測も出ていた。両国は政治・外交面での連携を強化する狙いがあるとみられる。

 北朝鮮の朝鮮中央通信は「朝鮮労働党の総書記、朝鮮民主主義人民共和国の国務委員長である、敬愛する金正恩同志がプーチン大統領に招かれ、近々ロシアを訪問する。訪問期間中、金正恩同志がプーチン同志と再会し、会談を行う」と明らかにした。ロシアのタス通信も、クレムリン宮殿は11日の会見で「金総書記がプーチン大統領の招待で、数日内にロシアを訪問する」と発表したと報じ、金総書記の訪露と朝露首脳会談を公式化した。

 これらの報道よりも先に、米ニューヨークタイムズ(NYT)は4日(現地時間)、米政府関係者などを引用して、金総書記が10~13日にウラジオストク極東連邦大学で開かれる東方経済フォーラム(EEF)に参加する可能性を報じていた。

 韓国政府の高官も「金総書紀が乗った専用列車が前日出発した」と明らかにしている。金総書記は10日、政権樹立75周年記念日を迎え、平壌のキム・イルソン(金日成)広場で、民防衛武力閲兵式(軍事パレード)の参加者らと記念写真を撮影した。その後、専用列車で平壌を出発したとみられる。

 韓国のチョ・テヨン(趙太庸)国家安保室長はこの日午前、テレビのインタビューで金総書記の訪露について、「金総書記がロシアを訪問する動向について、私たちが長い時間をかけて注視し把握している」と述べた。

 金総書記のロシア訪問は、2019年4月にウラジオストクでプーチン大統領と会って以来、4年半ぶりに行われる外国訪問だ。2020年に新型コロナウイルス感染症が流行後、国境を封鎖していた北朝鮮は最近になってから徐々に国境を開いている。国境封鎖解除後、初めての外国訪問がコロナ感染前に訪問したロシアという点も象徴的だ。

 米韓情報当局は、金総書記の訪露と朝露首脳会談開催の可能性を注視してきた。NYTの報道で金総書記の移動経路が公開され、負担になるとの観測も出ていたが、すでに朝露首脳会談開催の事実が明らかにされたため、キャンセルや変更があれば、国際社会の圧迫で失敗したという政治的なメッセージを生む可能性があり、計画どおりに強行したものとみられる。

 これに先立ち、プーチン大統領は北朝鮮の9・9節の祝電を通じて、金総書記に「今後も私たちが共同の努力で、あらゆる面での二国間連携を計画的に拡大していくことを確信している」と述べた。

 金総書記はプーチン大統領に、ロシアが必要とする弾薬と引き換えに、衛星と原子力潜水艦のための先端軍事技術を要求するだろうという観測が出ている。金総書記は、訪露期間中にロシアのボストチヌイ宇宙基地を訪問するという。ロシアが提案した朝露軍事演習も議題になる見通しだ。

 朝露両国とも、金総書記の平壌出発時間とロシア到着予定時間、朝露首脳会談場や時期については、依然として口を閉ざしている。ただ、金総書記が10日の夕方に出発したことから推測すると、12日にウラジオストクに到着し、12日または13日に朝露首脳会談を行うものとみられる。
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