韓国統一部によると、北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席は1949年、ロシアの前身であるソ連のスターリン書記長と初の首脳会談を開いた。金日成時代だけでソ連と首脳会談を9回行ったが、いずれもモスクワでの開催だった。同時代には非公式の会談も4回行われた。
ロ朝間の公式首脳会談は1986年を最後に14年間開かれなかった。当時は盧泰愚(ノ・テウ)韓国大統領の北方外交で韓国とロシアの関係が急速に近づいた時期であり、経済難で多くの餓死者が出た北朝鮮の「苦難の行軍」の時期とも重なる。
金日成主席の後を継いだ金正日(キム・ジョンイル)総書記は最高指導者就任から6年後の2000年、平壌を訪れたプーチン大統領と会談した。ロ朝首脳会談が北朝鮮で開かれたのはこの時が唯一だ。
金正日時代の4回のロ朝首脳会談はいずれも違う場所で行われた。金正日総書記とプーチン大統領は01年にモスクワで会談し、翌年にはロシア極東ウラジオストクで再会した。金総書記は11年にメドベージェフ大統領とロシア・東シベリアのウランウデで会談したが、実質的な最高指導者だったプーチン氏(当時は首相、12年に大統領に復帰)には会えなかった。
金正恩氏は最高指導者就任から7年後の19年4月にウラジオストクでプーチン大統領と会談した。プーチン氏にとって17年ぶりとなる北朝鮮最高指導者との会談だった。成果なく終わったベトナム・ハノイでの米朝首脳会談(19年2月)の直後のロ朝会談で、両首脳は両国間の協力強化で合意するとともに米国を批判した。
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