尹大統領「安保理改革は必要」…日米首脳と一致したメッセージ
尹大統領「安保理改革は必要」…日米首脳と一致したメッセージ
韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)大統領は20日(現地時間)国連総会の基調演説で、国連安保理常任理事国であるロシアを猛批判した。国際舞台で特定国家に対し批判したのは異例である。尹大統領は露朝間の武器・軍事取引は、ウクライナ戦争だけでなく韓国の安保に影響を及ぼす点を強調し、安保理改革の必要性を訴えた。

尹大統領は今回の基調演説で、ウクライナ侵攻や北朝鮮との武器・軍事取引を断行するロシアを直接言及し、強く批判した。今月13日に行われた露朝首脳会談後、尹大統領が直接このことに関して言及したのは今回が事実上初めてである。国連総会出席に先立ち、去る17日の米AP通信との書面インタビューでは「北朝鮮とロシアの軍事協力は、国連安保理決議と各種の国際制裁に反する不法で不当な行為だ」と語るにとどまった。

尹大統領は「ロシアはウクライナ侵攻により国連憲章の『主権と領土保全の原則』を侵害し、安保理常任理事国として対北制裁決議を採択し国際非拡散体制創設を主導した当事国が、『北朝鮮とのいかなる武器取引も禁止する』決議を違反しようとすることは、自己矛盾的だ」と指摘した。

さらに尹大統領は「このような矛盾により、『安保理の改革が必要だ』という意見が幅広い支持を受けることになる」として、安保理改革論を訴えた。

尹大統領に先立ち、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は「安保理を、現在の国際社会の状況に合うよう改革しよう」と語り、ジョー・バイデン米大統領は「昨年提案したように、米国は安保理常任理事国および非常任理事国の拡大を支持する」と語った。また岸田文雄首相は「拒否権の行使を抑止する対処は、安保理の強化と信頼回復へとつながる」として、改革を求めた。ロシアを狙った安保理改革に、日米韓が一致したメッセージを発信したのである。

尹大統領は今回、安保理改革の方法に関する具体的な立場は表明しなかった。ただ韓国政府は「『一度常任理事国になったら、永久的な地位を維持する』という構造が、情勢変化に脆弱(ぜいじゃく)だ」という点を踏まえ、常任理事国の拡大よりも定期的な投票を通じて構成される一般理事国の拡大方案を主張している。

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