中国・湖南省、警察官数人が一般市民に暴行？…警察「容疑者が着ていた制服はレプリカ」＝中国報道

中国で20日、「両親が湖南（こなん）省張家界（ちょうかかい）を旅行中に、天門山観光地区の駐車場付近にあるお店でトラブルになり、店員と警察官の制服を着た数名に暴行を受けた」との内容の映像が掲載され、注目を集めた。

映像を投稿したA氏によると、自身の両親が最近、天門山観光地区を訪れた際、雨が降っていたので駐車場の近くにあった店舗でレインコートやレインブーツを購入。その際に店側と金銭のやり取りで問題が生じ、口論になったという。

A氏は「言い争いが徐々に激しくなると、店の店主と近くにいた制服を着た数人が父を殴った。そのうちの1人は現地の警察官と思われたが、その人は父を殴った後に車に乗ってその場から逃げた」と明かした。

A氏の父親は顔を殴られ目元が腫れあがり、出血も見られたため、病院で治療を受けた。

この動画が公開されると、ネットユーザーから「警察官が一般市民に暴行を加えたのか」との声が上がり、物議を醸した。

これを受け、現地の警察が21日午後に公式文書を発表した。

警察は、20日午後12時50分ごろ（現地時間）、観光客が殴られたとの通報を受け調査に乗り出した。調査の結果、A氏の父親が数人から暴行を受け、顔面を負傷したことは事実であったと明かした。ただし、暴行をはたらいた数人が警察官の制服を着用しているように見えるが、これらは複製品であり、当時、現場に本物の警察官はいなかったと説明した。

警察は現在、暴行を加えた人物及び警察官の格好をしていた人物全員を行政拘留とし、詳しい調査を進めている。