最近、日本を旅行する人たちの間で新しいショッピングスポットになっている東京・表参道。記者はここでわざと現金を持たず、カードだけでショッピングをしてみた。途中でお金が足りなくなっても大丈夫だった。外貨チャージ・決済サービスプラットフォームである「トラベルウォレット」に紐づけされた口座から直接円をチャージすれば、デビットカードのように使うことができたためだ。表参道ではトラベルウォレットが発行するカードですべての決済が可能だった。
100円が899ウォンに下落した15日、チャージ額が足りずトラベルウォレットのアプリを通して手数料無料で2万円を両替して免税になるタックスリファンド(Tax Refund)まで受け取ると、余計に割引をしてもらった感じがした。一緒に旅行する人同士でチャージ額をやり取りできる機能もあって便利だった。ショッピング中に会った韓国人旅行客のチェ・サンフンさん(33)もトラベルペイカードを使って今回の日本旅行を準備したと説明してくれた。
記者が直接体験してみると、この「ラクさ」の主な背景には両替・決済・払い戻しなどの手数料がすべて無料になることがあった。円を両替する時、日本で決済する時、そしてあらかじめチャージしていた円をウォンに再両替する時に手数料が発生せず、日本でもまるで韓国にいる時のようにカードを使えるという点が大きな長所と言える。
まず、旅行を準備している間に、希望するタイミングでリアルタイムの為替レートで円を両替した。実際に記者は8月9日にアプリをダウンロードした後、日本旅行に出発するまで計4回円のチャージを行った。
「マイウォレット」の「チャージする」ボタンを押して「日本円JPY」を選択すると、紐づけされた口座から制限なくチャージが可能だ。8月10日には当時の為替レートである100円あたり915.45ウォンで1万円をチャージし、その後為替レートが下がる度に円を着実に両替しておいた。
「現金社会」として知られる日本だが、東京旅行でカードの使用に困難は全くなかった。フランチャイズ系の売場だけでなく、取材途中で接した大通りの店舗全てでカード決済が可能だった。日本が2021年に開催した東京オリンピックに合わせて施行した「キャッシュレス政策」のおかげで、現金を持たずカードだけで旅行しても無理がないほどだった。
旅行中に会った会社員のキム・デスンさん(39)は「出張のために日本に来たが、10年前に東京に留学していた時と比べるとカードの使用が確実に楽になった」と語り、「日本政府がオリンピック前後にキャッシュレス政策を展開し、カード決済のインフラが路地の商店にも完備され、カード使用を受け入れる雰囲気もできたようだ」と話した。
ただし、ATMの引き出し手数料が思ったよりも高いという点は注意しなければならない。トラベルウォレットは日本のATMで月に500ドル以下の引き出し時には手数料がかからないが、500ドル以上の現金を引き出すと手数料がかかる。
また、ほとんどの日本のATMで独自の手数料が発生した。日本の最大手コンビニエンスストアであるセブンイレブンで、ATMで円を引き出してみると、2万円引き出すのに220円の手数料がかかった。日本で現金の引き出しが避けられないならば「ミニストップ」で現金を引き出すことを推薦する。このコンビニエンスストアではATMの利用手数料が全額無料だ。
韓国国内の金融会社とプラットフォーム業者が最近、旅行需要が火がついた日本の決済市場をめぐって激しい競争を繰り広げている。過去3ヶ月間に日本で使用されたトラベルペイカードの決済額は1100億ウォン(約121億円)と集計された。これは新型コロナウイルスの感染拡大により閉ざされていた日本旅行への道が再び開かれ始めた2022年10月から12月に比べて実に558.68%も急増した金額だ。
これは韓国の航空業界が日本路線の拡大を急ピッチで進めており、夏休みシーズンも重なった影響と分析されている。「日本ラッシュ」が目立った今年の第1四半期と比べても増加傾向が顕著だ。今年の1月から3月にかけてののトラベルペイの決済金額は490億ウォン(約54億円)だった。
ここにウリィカードがトラベルウォレットと提携して8月23日に発売した「トラベルウォレットウリィカード」の使用額まで加えると、休暇シーズンの決済金額はさらに増えるものとみられる。現在、トラベルウォレットはVISAのプリペイドカード「トラベルペイカード」と「トラベルウォレットウリィカード」のサービスを提供している。
トラベルウォレットだけでなくネイバーやカカオなどのビッグテックもやはり日本の決済市場の拡大に力を入れている。ネイバーペイはユニオンペイと提携し、日本国内の決済サービスを提供している。ユニオンペイと決済の連動を始めたのはネイバーペイが初めてだ。カカオペイは日本への旅行客向けのホームページを公開し、日本最大小売店のひとつである「ドンキホーテ」で割引特典を提供中だ。
ハナカードが2022年7月に発売した旅行特化カードである「トラベログ」も日本への旅行客の間で大きな人気を呼んでいる。2022年9月から今年8月までの日本国内のトラベログ利用額は2343億ウォン(約258億円)に達する。このカードも両替手数料と決済手数料無料キャンペーンを実施している。ATMでの引き出し手数料も無料だ。ただし、チャージした円をウォンに再両替する際には手数料が発生する。
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