脱北した在韓米軍二等兵、北朝鮮から追放…アメリカに移送
脱北した在韓米軍二等兵、北朝鮮から追放…アメリカに移送
北朝鮮が、7月に北朝鮮に亡命した在韓米軍トラビス・キング二等兵を何の条件もなく中国に追放した。71日間北朝鮮に滞在していたキング二等兵は、中国丹東と韓国烏山基地を経て米国に移送中であることが分かった。

 バイデン政権は27日(現地時間)、「トラビス・キング二等兵が米国の保護下にあることを直ちに確認できる」と明らかにした。

 米政府はキング二等兵の釈放に向け、国連と国連軍司令部、北朝鮮と外交関係を樹立した国々を通じて北朝鮮と接触し、協議を行った。特に、北朝鮮に大使館を置いているスウェーデンが、米国の利益代表国を務め、主要仲裁者の役割を果たしたという。中国はキング二等兵が中朝国境を越えて入国することに協力しており、仲裁の役割には直接乗り出していないという。

 当初、北朝鮮はキング二等兵を交渉カードとして活用するものと予想されていたが、北朝鮮は何の条件もなくキング二等兵を追放したという。

 北朝鮮がキング二等兵の釈放を契機に米国と対話を再開する可能性について、バイデン政権高官は「米国政府は北朝鮮との外交の可能性について依然として開かれている」とし「我々が今日この良いニュースを共有できるという事実に感謝する」と明らかにした。

 キング二等兵は7月18日、共同警備区域(JSA)を見学していたが、無断で軍事境界線(MDL)を越えて北朝鮮に渡った。

 朝鮮中央通信は追放決定を伝え「該当機関で調査したところによるとトラビス・キングは米軍内での非人間的な虐待と人種差別に対する反感、不平等な米国社会に対する幻滅から共和国領内に不法侵入したと自白した」と強調した。
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