韓国ポータルで中国応援が多数…サッカー試合で「チャイナゲート」疑惑
韓国ポータルで中国応援が多数…サッカー試合で「チャイナゲート」疑惑
韓国のサッカー代表チームが1日、中国・杭州で開かれているアジア大会の準々決勝で中国に2対0で勝利したが、韓国のポータルサイトのダウム(Daum)が開設した応援ページでは、中国を支持するクリック数が韓国を大きく上回っていたことが分かった。これに対し、韓国与党の「国民の力」は中国人による世論操作の可能性を指摘し、ダウムに説明を求めた。

 ダウムの応援ページでは、出場選手のラインナップや試合中継などとともに、韓国と中国のどちらを応援するかをクリックできるサービスを提供している。しかし、2日午後2時30分時点で、韓国対中国戦のクリック数は、韓国が210万回(8%)、中国が2467万回(92%)という異常な結果になっていた。

 このような現象は、他の試合でも見られた。先月30日、北朝鮮に4対1で敗れた韓国女子サッカーチームの準々決勝でも、韓国が22万回(25%)、北朝鮮が65万回(75%)という割合だった。また、先月28日に行われた香港とのグループリーグでは、韓国が11万回(9%)、香港が117万回(91%)だった。

 これについてダウムの関係者は、「クリック応援はログインや回数の制限がなく誰でも参加できる。このために起きたことだと思う」と釈明した。中国人の多数が応援に参加したのではなく、国内ネットユーザーの一部が、いたずらで応援回数を増やした可能性があるということだ。

 一方、韓国の政界では、与党「国民の力」が中国人の世論操作を主張している。

 セヌリ党(国民の力の前身)のチョン・ヨオク(田麗玉)元議員は2日、今回の件と関連し、「昨日、本当に奇妙なことが起きた。ポータルサイトのダウムで、韓国ではなく中国を応援する人が約120万人に達したが、韓国(を応援する人)は100万人に満たなかった」とし、「ダウムは明らかに韓国のポータルサイトなのに、どうして(韓中戦で)中国を応援する人が多いのか理解できない」と指摘した。

 田氏が掲載したキャプチャーによると、前日午後9時時点のダウムが公開したクリック応援で、中国の応援は118万3460回(56%)、韓国は91万6187回(44%)を占めた。同じ時刻、他のポータルサイトのネイバーでは、同じ時間帯に韓国対中国戦のクリック数は、韓国が3226万回、中国が26万回を記録し、対照的だった。

 田氏は「ダウムで中国を応援する人が韓国をこえた。赤裸々な数値を見ると、身の毛がよだる」とし、「ダウムは立場を明らかにすべきだ」と主張した。そして、「ネイバーも彼らに占領されるのは時間の問題だ」として、「今回のことを契機に、確実な対策を用意する必要がある。ダウムとネイバーを彼らの遊び場にすることはできない」と強調した。

 与党「国民の力」のキム・ジョンシク青年報道官は論評で、「大韓民国の代表ポータルサイトであるダウムで、私たちの常識とはかけ離れた統計が集計され、多くの国民が疑問に思っている」とし、「大韓民国の超大型ポータルで過半数をこえる割合で中国のチームを応援することは、明らかに普遍的常識とはかけ離れた集計だ」と指摘した。

 続けて「数年前から韓国と米国をはじめとする自由陣営国家で疑われている『チャイナゲート』が思い浮かぶ」と主張した。

「チャイナゲート」は朝鮮族と中国人留学生が、オンラインコミュニティやポータルニュースのコメント、SNSなどで、組織的に国内世論を操作するという疑惑だ。

 キム氏は「私たちはほんの数年前、8800万件の世論が操作された事件を覚えている」とし、「第19代大統領選挙当時、キングクラブなどのプログラムを利用して、ネイバーなどポータルサイトの検索順位やインターネット記事を操作し、当時のムン・ジェイン(文在寅)候補と、共に民主党に有利になるようにした『ドゥルキング(ドルイドキング)事件』だ」と述べた。

 同党のキム・ミエ(金美愛)議員もフェイスブックに、前日のサッカー試合前半戦に中国チームの応援が118万に達し、56%を占めた応援ページのキャプチャー写真を掲示し、「韓国ポータルなのに、なぜ中国の応援をより多くするのか」と疑問を投げかけた。
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