尹大統領はこの日、国立ハングル博物館を観覧した後「セジョン(世宗)大王が創製したハングルの精神は現代大韓民国の志向点である自由・平等・繁栄とも一脈相通じる」と強調したとイ・ドウン(李度運)大統領室報道官が書面ブリーフィングを通じて伝えた。
尹大統領は「世宗大王はすべての人がハングルを通じて身分や性別に関係なく、自由に疎通できることを願った。身分の低い人や女性だけが使用したという一般的な偏見とは異なり、実際のハングルは王から奴婢に至るまで多様な階層の人たちが平等に使用した文字だった」と述べた。
また、尹大統領は朝鮮時代の官庁で各種紛争をハングルで解決したという資料に触れ「朝鮮時代にも宋史をハングルで作成したということは、官公所でもハングルが多く使われたことを意味する。身分の高さを問わず、漢文を学んでいない人たちもハングルで訴えることができるようになり、平等の価値を実現した」と意味づけた。
続いて「デジタル時代に最も有利な文字はアルファベットとハングルであり、ハングルは我々がIT強国に進むのに大きな役割を果たした」としてハングルが大韓民国繁栄の土台になったことをもう一度強調した。「朝鮮時代にはハングルがあったため、中国の漢字の影響から独立することができた」と付け加えた。
国立ハングル博物館は、わが民族最高の文化遺産であるハングルの文字的・文化的価値を広く知らせるため、2014年10月9日に開館した。今月4日から2023ハングル週間を迎え、‘未来を開くハングルの力’をテーマに様々なイベントが行われている。
この日、ハングル博物館の前庭で黄色いユニフォームを着て仲良く集まって先生の説明を聞いていたクァンミョン(光明)市イェビッ幼稚園の子どもたちとハナム(河南)市ミョンソン保育園の子どもたちは尹大統領が到着すると「こんにちは」と周りに集まってきた。尹大統領は子どもたちに「何歳かな」「博物館は見物したの」などと聞きながら、みんなで記念撮影をした。撮影を終えた尹大統領が展示館のほうに足を運ぶと子どもたちは「さようなら」と言って、手を挙げてあいさつした。
展示館に移動した尹大統領はユ・ホソン学芸研究館の案内に従って‘訓民正音、千年の文字計画’常設展示を見学した。
尹大統領はここで訓民正音解例本と言解本、正祖が幼い時に母方の叔母に送った14通のハングルの手紙を集めた‘正祖ハングル語札帖’などを観覧した。特に、朝鮮時代の文字を代筆する女官たちがハングルの練習をした資料の展示では、機械で印刷したように正字で書かれた文字を見ながら感嘆の声を連発した。
続いて、尹大統領は最初の国語辞典原稿である‘マルモイ(言葉集め)’、近代ハングル小説、大韓毎日新報、独立新聞など、近代化期ハングルの変遷史を観覧した。デジタル展示室ではデジタル資料を観覧中のソウル市カンドン(江東)区クムミ学校3年生の生徒たちと「ハングルの日だから来たのかな」などと言葉を交わし、今後もハングルの勉強を熱心にするよう激励した。
観覧を終えた尹大統領はキム・ヨンス国立ハングル博物館長と別れのあいさつをしながら「ハングルの日を迎え、生徒たちを連れてきた幼稚園、小学校の先生たちに感謝申し上げる。私にとっても有益な経験だった」と述べた。
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