公共運輸労組ライダーユニオンは5日、ソウル市ソンドン(城東)区のBマート前で記者会見を行い、「過積載問題を解決して安全な配達ができるよう改善されるべき」として、このように語った。運営会社側が過積載に関する指針を用意して、安全な運行に対する責任を負わなければならないという趣旨だ。
Bマートはフードデリバリーアプリ「配達の民族」が運営しているサービスで、韓国全国に約70ヶ所が設置されている。顧客がBマートを指定して物品を購入すると、配達を請け負うライダーが家まで配達してくれる。Bマートではミネラルウォーターや即席ご飯、ラーメン、ティッシュなど多様な生活必需品を含めた物品を販売しており、顧客が一度に多くの物を注文した場合でも、1台のバイクに全ての物を積まなければならない。
このように、無理な配達にともなう負担は全てライダーたちに転嫁される。ライダーユニオンのク・ギョヒョン支部長は「(配達の民族は)2022年労働災害が最も多く発生した企業第1位になったことに続き、今年も8月現在で第1位」と述べ、「このように危険千万な環境で積載重量に関する基準などが正しく守られなければ、ライダーの安全が脅かされる」と語った。
重量オーバーの荷物がライダーの健康まで脅かしているとも主張している。ライダーユニオン組合員のキム・サンジュンさんは「重い荷物を運んでエレベーターのない建物の階段を登ったために、高齢の配達員や女性配達員などは数日間病院での治療を受けたりすることもある」と語り、「無理な荷物を運ぶことをやめ、積極的に複数のバイクで配達を行う『分離配車』がなされなければならない」と話した。
実際にライダーユニオンが韓国産業医療福祉研究院と4月から6月にかけ、配達労働者365人を対象に筋骨格系疾患の実態を調査した結果、70%以上の労働者が首や肩に痛みを感じ、60%以上が腕、手、腰などに痛みがあると答えた。ライダーユニオンのチョン・ソンベソウル支会長は「重い荷物を積んで走行しているとハンドルが震える」と語り、「全身に力を入れて重心を取らなければならないが、雨や雪が降るとより負担が大きくなり、このような負担が事故に直結する」と指摘した。
また、このような「過積載」により、配達ケースの蓋が閉まらないことが多くなり、安全走行に障害が生じかねないことも問題だ。会社側の規定によると、10キロ以上の荷物は1台のバイクに積まないようにしなければならないが、現場ではこれを毎回確認することは難しい。このため、バイクに取り付けられた配達ケースの蓋を開けたまま走行することが多くなり、荷物が落下したりした場合、後続車の事故にもつながりかねないと強調した。
この日、ライダーユニオンはこのような「過積載運行」を是正するために、会社側に自動分離配車システムの導入や、体積および安全基準の公開、過積載を誘発する物品の販売制限の検討などを要求した。これに合わせて現場のライダーを通じて過積載が行われている現場の情報提供を受けるなどの対策を進める予定だ。
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