ソウル市のヨイド(汝矣島)にあるハンガン(漢江)公園で開かれる「世界花火大会」に約100万人の人出が集まると予想されている中、一部のホテルで「花火ビュー」を掲げたぼったくり料金について非難の声が上がっている。これに対してソウル市が行政処分に動いた。

ソウル市は5日から6日の2日間、ヨンドゥンポ(永登浦)区、ヨンサン(龍山)区、マポ(麻浦)区にある漢江沿いのホテルを中心に、違法な営業行為にメスを入れた。ソウル市は9月にもチュソク(秋夕/旧暦の8月15日)の大型連休と世界花火大会など大規模な秋のイベントに備え、各自治区のホテルに宿泊料金の掲示および遵守義務について通達を行い、宿泊費の過剰な値上げの自制を要請していた経緯がある。

ソウル市は今回の点検で、実際に各ホテルでの宿泊料金表の掲示および遵守が行われているかどうかや、不当なキャンセルや払い戻しの拒否の有無を重点的に確認した。点検の結果、5つのホテルで宿泊料金掲示規定に違反していた事実が摘発され、該当する自治区を通じて宿泊料金表掲示義務についての指導を行った。また、ソウル市では是正を求める行政処分を行う予定だ。

「公衆衛生管理法施行規則」によると、公衆衛生営業者(宿泊業者)はフロントカウンターに宿泊料金表を掲示する義務があり、掲示された宿泊料金を遵守しなければならない。宿泊料金表の掲示および宿泊料金の遵守義務に違反した場合、1回目は改善命令、2回目は営業停止5日、3回目は営業停止10日、4回目は事業所の閉鎖を命ずることが可能だ。罰則としては、6ヵ月以下の懲役または500万ウォン(約55万5000円)以下の罰金が課せられる。

ソウル市ではクリスマス連休と年末のホテルの料金の不当な値上げに備え、今後も宿泊料金の掲示の有無およびキャンセル・払い戻し拒否に対する監視を引き続き行う計画だ。今後も繰り返し違法行為が確認されたホテルに対しては違反回数に応じた行政処分を下し、違反の程度によっては刑事告発まで検討する予定だ。

ソウル市はイベント商品であることを理由に不当にキャンセルや払い戻しを拒否するホテルに対して、ソウル市が運営するコールセンターまたはアプリを通じての通報を受け付けている。

電子商取引などでの消費者保護に関する法律によると、消費者は契約内容に関する書面を受け取った日から7日以内は契約の撤回が可能だが、一部のホテルでは予約時にキャンセルや払い戻しが基本的に不可能であることを案内するケースも発生している。

ソウル市観光体育局のキム・ヨンファン局長は「ソウル市では9月から観光繁忙期の不法行為に対する集中点検を行っている」と述べ、「皆が楽しめるイベントになるよう、ホテル業界でも健全な観光秩序の確立に積極的に参加してほしい」と述べた。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 107