「BTS」は軍隊に行ったのにeゲーマーは「免除」…「不公平な兵役特例」が再び物議=韓国
「BTS」は軍隊に行ったのにeゲーマーは「免除」…「不公平な兵役特例」が再び物議=韓国
韓国では、2022杭州アジア大会で金メダルを獲得した選手たちが続々と軍の入隊免除を受けていることで「芸術と体育人の兵役特例制度は不公平だ」という指摘が再び持ち上がっている。

「韓国文化やK-POPを伝えることにおいて、前人未踏の貢献をした男性アイドルグループ『BTS(防弾少年団)』の全員入隊と比べると、公平ではない」ということだ。

このことについて、どのような制度を設けたとしても「不公平」問題が物議を醸すしかないことから「“特例”自体をなくすべきだ」という指摘も出ている。

今回のアジア大会を通じて兵役特例を受ける代表的な人たちは、eスポーツ「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」の韓国代表6人である。eスポーツは今回の大会で初めて正式種目に採択された。

彼らは現役兵として服務するかわりに芸術体育要員として服務し、基礎軍隊訓練3週間と奉仕活動544時間を満たすことで軍の服務を終えることができる。

選手団の一人であるチョン・ジフン氏は記者会見で「われわれには兵役の特例があるが、恩恵のある時代に運よく生まれたことに感謝する。軍隊に行く方々を尊敬する。よい軍隊生活を過ごされたらと思う」と語った。

兵役法では、体育の場合「オリンピック3位以上」「アジア競技1位」などの成績を収めた選手たちが体育要員に編入するよう規定されている。また芸術の場合「国際芸術競演大会2位以上」「国内芸術競演大会1位」などの成績を収めた人たちが芸術要員に編入するよう定められている。

しかし、eスポーツ選手団に対し特に物議を醸している理由の一つは、eスポーツが伝統的なスポーツの領域に属していなかった種目であるためだ。「ゲームはむしろ、スポーツよりも大衆芸術に近い」と主張する人たちもいる。同様に、アジア大会で正式種目に採択された「ブレイキン(ブレイクダンス)」も、大衆芸術と体育の境(さかい)において物議を醸している。

「世界的な人気の大衆芸術人であるBTSのメンバーたちが全く受けることのできなかった特例を、ただ単にスポーツ種目に編入されたという理由で受けるという状況に問題がある」という指摘である。

このような問題は、外国メディアでも注目されている。香港のサウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は最近「BTSは数十億ドルの経済的価値を創出し、K-POPを全世界に伝えるのに一助したが、兵役の特例を受けることはできなかった」とし「韓国のeスポーツスターは今回のアジア大会で金メダルを獲得し、自動的に軍の服務を免除された」と報道した。

一部では「時代に合っていない兵役の特例条項をなくすべきだ」という指摘も出ている。兵役の特例は、パク・チョンヒ(朴正煕)政権時であった1973年に「国威宣揚」の目的で作られたものだ。しかし、いまやこれ以上そのような目的が必要でないほど、国家の認知度は高まっている。

さらに「オリンピックやアジア大会などのスポーツ競技による国威宣揚の効果は、かつてほど大きくはない」という指摘も出ている。

Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 96