この会談で李長官は「現在日韓両国の関係はいつにも増して深まっており、行政安全部と総務省が今後相互協力および交流をより強化していくことを願う」と述べた。鈴木大臣は「今年日韓間の首脳会談が6回も開かれるなど、両国の関係改善が軌道に乗った」と述べ、「行政安全部をはじめとする韓国政府と築いてきた友好協力関係を引き続き発展させていきたい」と述べた。
両国の長官は具体的に行政安全部長官と総務大臣との会談が定例化されることを希望し、今後も緊密に連絡を行っていくことで合意した。また、1991年から始まった次官級の「日韓内政関係者交流会議」を6年ぶりに再開し、人口減少や首都圏への一極集中、デジタル化の推進など両国が共通して直面している課題について学び、協力していくことで合意した。合わせて所属職員と人材の相互招請・派遣など人的交流も活性化することを決めた。
また、李長官は菅義偉元総理大臣及び増田寛也元総務大臣とも会談し、地域衰退の対応と均衡発展政策についても話し合った。
まず李長官は総務大臣在任時に「ふるさと納税制」の導入を初めて提案した菅義偉元総理と会談し、日韓交流協力を強化していく方策と「故郷愛寄付制」を定着させるための議論を進め、政策活用方案について模索した。菅前総理はこの席で「現在の両国関係はこれまでにない良い状況であり、政府と政府、国民と国民の交流も引き続き拡大していかなければならない」と述べ、「ふるさと納税制度の事例のように、協力を通じて互いの長所を紹介し、学ぶことが重要だ」と言及した。菅元総理は日韓議員連盟の会長として両国間の発展支援と友好増進を主導しており、今年3月と5月にはユン・ソギョル(尹錫悦)大統領とも会談し、両国間の交流活性化について意見を交わしている。
また、李長官は2014年に「地方消滅」というタイトルの書籍を出版し、日本の地方が消滅に向かうという論争を巻き起こした増田元総務大臣とも会談し、韓国が人口減少に対応するために進むべき方向と中央政府の役割に関する議論を行った。増田元総務大臣は日本創成会議の座長歴任時の地方消滅報告書で、人口流出により2040年に消滅する可能性が高い日本の896地域を列挙し、日本の地方が直面する深刻な問題点について警告している。
この会談で増田元総務大臣は、「地方消滅を防ぐための対策が短期間で効果を現すことを期待するよりも、中央と地方が協力して創意的かつ多様な政策を着実に行うことが重要だ」と助言した。李長官は「日韓首脳の『シャトル外交』が12年ぶりに再開され、今回の長官級会談を通じて行政安全部と総務省間でも未来に向けた関係が構築されることを願う」と述べ、「今後日韓間が緊密な政策協力を続け、地方分権・均衡発展で韓国全国どこでも暮らしやすい地方時代を具現化したい」と述べた。
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