韓国のファン・ジュングク(黄浚局)国連大使は18日(現地時間)、米ニューヨークの国連総会第3委員会の一般討議で、脱北民の強制送還を「人権に関する重大事態」とみなし、強く抗議する立場を明らかにした。国連総会の第3委員会は、人道的問題を取り扱う委員会である。
ファン大使は「脱北者たちが北朝鮮で、死刑などに直面する惨状が極めて懸念される」と強調した。つづけて「国際社会は脱北者たちの人権保護のため、声を上げなければならない」と訴えた。
一方、北朝鮮のキム・ソン(金星)国連大使と中国の張軍(ちょう・ぐん)国連大使は、脱北民強制送還問題について何の言及もしなかった。
6年間空席であった米国務省の北朝鮮人権特使に就任したジュリー・ターナー氏は、今月16~18日に訪韓した際、脱北民の強制送還問題について「中国政府との両者関係で、直接この問題を提起し続けている」とし「さらなる強制送還を防ぐことに集中する」という一貫したメッセージを明らかにした。
またキム・ヨンホ(金暎浩)統一相は、国連のエリザベス・サルモン北朝鮮人権特別報告官などとのオンライン協議を通じて、強制送還問題への協力を要請している。
韓国政府は「いかなる場合でも、脱北民たちが自らの意志に反して北朝鮮に強制送還されてはならない」とし「韓国行きを希望する脱北民たちは全員受け入れる」という原則的立場をとっている。韓国外交部(外務省)は現在、海外に滞在している脱北民の韓国行きを支援する、朝鮮半島平和交渉本部長傘下の「民族共同体海外協力チーム」の改善案を検討している。
韓国外交部の当局者は「脱北民の業務を担当する臨時組織である民族共同体海外協力チームをどのように改善・構成していくか、様々な角度から検討している」と語った。
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