福島第1原発の核燃料残骸搬出が難航...「ロボットのアームが使えない可能性も」
福島第1原発の核燃料残骸搬出が難航...「ロボットのアームが使えない可能性も」
日本の福島第1原子力発電所の原子炉に残った核燃料の残骸(デブリ)の搬出作業が準備過程から難航している。

「東京新聞」によると22日、東京電力が16日に福島第1原発2号機の原子炉にある核燃料の残骸を取り出すために、原子炉格納容器の内外を連結する構造物のふたを開けた結果、内側が灰色の堆積物で埋められていた。堆積物は直径55センチメートルの円筒形構造物の中にあったケーブルなどが事故に伴う高熱で溶けて作られたものと推測される。

東京電力は核燃料の残骸搬出のために製作したロボットのアームを長さが約2メートルの円筒形構造物に入れて作業を始める計画だった。東京電力は22メートルまで伸びるロボットのアームの先に金属で製作されたブラシを装着して、遠隔操作で核燃料の残骸を採取する予定だった。そのロボットのアームは国費を投じて日本と英国の企業が2017年4月から開発した。しかし、円筒形構造物の中に詰まっている残骸のため、ロボットのアームを入れるスペースが足りないという分析が出て来た。

東京電力はひとまず年末までに高圧の水を発射して堆積物を押し流すという構想をしている。堆積物が硬く固まって高圧の水でも除去できない場合には、直径20センチメートルの棒を釣りざおのように伸び縮みさせて活用し、核燃料の残骸を抽出するという代案を出した。日本では2019年にもこのような方法で核燃料の残骸を除去したことがある。

ただし、この方法はロボットのアームよりも作業できる範囲が狭いうえ、構造物の外で棒を設置する人が必要なため、作業者が放射線に被ばくする可能性が高い。東京電力福島第1廃炉推進カンパニーの小野明・最高責任者は、「(棒を活用した除去作業は)あくまでも補完。メインは(ロボットの)アーム。やれることはやっておきたい」と強調した。

福島第1原発の核燃料残骸搬出作業は、スケジュールが延期されている。当初、2021年に搬出を始める計画だったが、ロボットのアームの開発に予想より長い時間がかかり、2年以上遅れている。これに先立ち、原子炉格納容器の蓋を固定するボルト24本のうち15本が固着して外れない事態が発生して、ふたを開けるのに4か月かかった。

核燃料の残骸は2号機の原子炉だけでなく1・3号機にも残っている。核燃料の残骸は計880トンと推定される。3号機の場合、原子炉の建物全体を構造物で覆い、内部を水で満たした後、核燃料を取り出す方法を考慮しているが、確定したものではない。「東京新聞」は「現在の計画では既存の目標であった2051年までに核燃料の残骸を全て除去することはできない」と指摘した。
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