先月、韓国の主力輸出品目である半導体が回復傾向を示し、生産・消費・投資などの産業活動指標が4ヶ月ぶりに一斉にプラスに転じた。特に製造業を中心に生産指標が2ヶ月連続で改善され、下半期に景気が回復する流れへの期待感も大きくなっている。

統計庁が31日に発表した「2023年9月産業活動動向」によると、9月の全産業(季節調整・農林漁業を除く)の生産指数は113.1で前の月に比べ1.1%増加し、8月の2.0%に続いて2ヶ月連続で増加した。

鉱工業生産は1.8%増加した。製造業の生産も1.9%増え、全般的な生産増加を牽引した。特に半導体分野の景気回復傾向が明確だった。DRAMなどメモリー半導体をはじめとした半導体生産が前月より12.9%増加し、8月の13.5%に続いて2桁台の増加率を示した。

半導体生産が2ヶ月連続で2桁台の増加率を記録したのは、世界金融危機時の2009年1月と2月以降14年7ヶ月ぶりだ。先月の半導体の出荷額は前の月に比べて69.4%増え、関連統計が作成され始めた2000年以来最高水準だった。半導体の在庫は6.7%減少した。

半導体の好調に支えられ、製造業の生産もプラスに転じた。製造業の稼働率も昨年の第4四半期に69.9%と底打ちした後、第1四半期に70.6%、第2四半期に71.8%、第3四半期に72.1%などと上昇傾向を見せている。統計庁の関係者は「半導体は全体加重値で20%も占める重要な分野」と述べ、「先月半導体の輸出額が大きく増加したことが反映され、8月に続いて鉱工業が増加傾向を示した」と語った。

鉱工業とともに生産指標の二大軸であるサービス業は前の月に比べて0.4%増加した。これとともに建設業と公共行政もそれぞれ2.5%と2.3%増加し、90ヵ月ぶりに生産部門の4大業種すべてが増加した。

消費動向を示す小売販売は、チュソク(秋夕/旧暦の8月15日)の連休期間中に飲食料品の消費が増えたことが反映され、3ヵ月ぶりにプラスに転換した。設備投資も航空機などの輸送装備(12.6%)が増加し、8.7%増加した。全産業の生産と小売販売額指数、設備投資まで「トリプル増加」したのは今年の5月以降4ヶ月ぶりだ。

韓国政府はイスラエル・パレスチナ戦争などの対外不確実性を懸念しながらも、過去3ヶ月間の産業活動指標の上昇を肯定的に解釈している。チュ・ギョンホ副総理兼企画財政部長官はこの日、対外経済長官会議で「製造業の生産と輸出回復が可視化され、景気回復の兆しが次第に拡大している」と述べ、「10月の輸出が13ヶ月ぶりにプラスに転じることが予想されるなど、景気改善の流れが第4四半期も続く見込みだ」と強調している。
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