ソウル交通公社の職員に暴行されたかのように見せかけるなどの行為をした極右ユーチューバーが虚偽告訴などの罪で実刑判決が下された。このユーチューバーは過去にソウル市チョンノ(鍾路)区にある平和の少女像を守っている学生たちを車で威嚇(いかく)した前科がある。

10月19日にソウル中央地方裁判所は虚偽告訴などの罪の疑いで起訴された「ハン・ドンフンおじさんTV(旧右派おじさんTV)」チャンネルの運営者キム・ギファン被告とノ被告に対しそれぞれ懲役8ヶ月を宣告したことが分かった。

先立ってキム被告は2020年12月6日、ソウル地下鉄1号線チョンガク(鐘閣)駅でノ被告と共謀し、「不正選挙の再集計」などを要求するスローガンが書かれたボードを持ってデモを行い、これをユーチューブで生配信した。この時、ソウル都市交通公社の都市安全秩序維持課に所属する職員のAさんがデモの中断を要求すると、ノ被告は暴行を受けたかのように装って倒れ、鍾路警察署で「暴行を受けて負傷した」と訴えた。

裁判所は被告らの行動を虚偽告訴などの罪にあたると判断した。裁判所は「業務に当たっているソウル交通公社の職員を意図的に挑発した後、あたかも暴行を受けたかのように虚偽申告した犯行の経緯が非常に悪質」とし、「公社の職員に不当な刑事処分を受けさせる危険にさらす行為であり、その罪状は重い」と実刑判決の理由を示した。

数年前からユーチューブチャンネル「ウパおじさんTV」を運営していたキム被告は、規約違反によりアカウントが停止されると2022年9月から新アカウント「ハン・ドンフンおじさんTV」を開設して活動していた。キム被告は他の事件でも物議を呼んだことがある。鐘閣駅事件以前の2020年7月、自身のワゴン車を運転して少女像を守っている人たちに向かって突進し、殺人未遂の容疑で起訴され、また2021年6月にはチョ・グク元法相の電話番号を許可を得ずに公開した。また、政権交代後はムン・ジェイン(文在寅)元大統領の私邸があるピョンサン(平山)村で半年以上にわたりデモを行うなど極右的な活動を続けてきたことで知らている。
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