韓国環境省は7日、食堂やカフェなどの食品接待業や集団給食所での使い捨て紙コップの使用禁止措置を撤回すると発表した。プラストローとマドラーの使用禁止については、周知のための啓発期間を事実上無期限延長した。
この2つの措置は、昨年11月24日に施行された使い捨て品追加規制の一部で、1年間の啓発期間が設けられていた。ただし、違反施設へ罰則は科されていなかった。
同省のイム・サンジュン(任相駿)次官はこの日の会見で、「目的を達成する手段が、政府が一方的に強制する規制や罰則では、望ましい結果を得るのに限界がある」と述べた。
紙コップの規制については、「飲食店などの店舗でコップを洗う人手を雇用したり、洗浄機を設置しなければならない負担が増えた」とし、「紙コップを規制する国は韓国が唯一だ」と説明した。
プラストローについては、「代替品である紙ストローが3倍近く高いにもかかわらず、消費者の満足度は低い」とし、「高価な紙ストローを用意しても苦情があり、二重苦となっている」と述べた。
同省は紙コップの規制の代わりに、再利用可能なコップの普及促進とリサイクルの拡大を提案した。紙コップは内部が防水加工されているが、分離して回収すればリサイクルしやすいという。また、プラストロー規制については、国連のプラスチック条約など国際社会の動きを見極めながら今後決めるとした。
同省は昨年11月に導入した使い捨て品追加規制のうち、コンビニや製菓店でビニール袋を禁止する措置の啓発期間も引き延ばすことにした。
この発表に対して、同省が使い捨て品規制を事実上放棄したという批判が出ている。飲食店で紙コップを禁止する方針は2019年11月に決まったが、「十分な準備と社会的合意に至らなかった」という理由で撤回した。
同省は小規模事業者や自営業者に対して、再利用可能な用品への移行支援や優秀店舗への政策金融優遇などを打ち出した。しかし、来年4月の総選挙を控えて政府が票集めのために「善意的な政策」を出したとの批判的な声も出ている。
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