韓国で上映中の「君たちはどう生きるか」…「酷評」でも「ヒット」する理由
韓国で上映中の「君たちはどう生きるか」…「酷評」でも「ヒット」する理由
韓国で過去最大級の「酷評」だ。しかし、過去最大級の「ヒット」である。宮崎駿監督の10年ぶりの新作「君たちはどう生きるか」の話である。

映画「君たちはどう生きるか」は先月25日の公開以降、12日連続でボックスオフィス1位を記録している。

6日、映画館入場券統合電算網によると、「君たちはどう生きるか」は今月3~5日の4日間に32万6000余人を動員し、前週末につづきボックスオフィス1位を記録した。累計観客数は148万余人となり、韓国内で公開されたスタジオジブリの映画の中でも最も速いスピードである。

しかしヒットの勢いとは異なり、実際の観覧評は「酷評」が続出している。「ストーリーが難解だ」という理由によるものだ。

映画は、戦争により故郷を離れ新たな場所に引っ越した少年が、偶然神秘な世界に足を踏み入れるストーリーが描かれている。しかし、この神秘な世界が3次元・4次元に描かれることから、観客たちにとっては多少親切な展開とはなっていない。

それにもかかわらず「君たちはどう生きるか」がヒットの勢いを維持している理由は「宮崎駿監督のファン・オタクのおかげだ」と分析されている。彼らは無条件、宮崎駿監督のファンであり、特に宮崎監督が引退をくつがえした後に公開された初の作品だけに、一層期待が高まっているものとみられる。

また宣伝戦略も、映画への期待感を高めた。「君たちはどう生きるか」は他の映画とは異なり、公開前まで試写会はもちろん特別な宣伝活動もしていない。宮崎監督作品の「無宣伝」戦略は、むしろ映画への関心を一層増幅させているものとみられる。

さらに「ジャパニメーション」への熱い関心も、「君たちはどう生きるか」のヒットに火をつけたものと分析されている。最近公開された「すずめの戸締まり」や「THE FIRST SLAM DUNK」は、全映画の興行順位で3位と5位を占めるなど、このようなジャパニメーションへの高い人気が、今回の「君たちはどう生きるか」にも肯定的に作用しているということだ。

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