10月における船舶の受注量。青が韓国、ピンクが中国
10月における船舶の受注量。青が韓国、ピンクが中国
英調査会社のクラークソンリサーチによると10月、世界の船舶発注量は249万CGT(標準貨物船換算トン数)で、前年同月比44%減少した。うち韓国は154万CGTを受注し、82万CGTを受注した中国に大差をつけての1位となった。韓国がトップに立つのは、ことし2月以降8か月ぶりとなる。ただし1~10月における韓国の累積受注量は893万CGTで、1933万CGTの中国には遠く及んでいない。

HD韓国造船海洋(旧現代重工業)はこれまでに計143隻を受注し、年間受注目標の157億4000万ドル(USD、約2兆3664億円)の128.2%に達した。同期間、サムスン重工業も計26隻を受注し、目標である95億ドル(約1兆4281億円)の69%に達した。ハンファオーシャンは、受注目標の達成率は21.1%にとどまっているが、すでに3~4年分の受注を確保した状態で先への不安はないという。

さらにカタールの国営石油公社カタール・ペトロリアムが2020年6月、韓国の造船3社と結んだ液化天然ガス(LNG)運搬船の建造に関し、造船所の生産能力を確保するスロット契約により、年内に受注契約の締結が予定されているという点も追い風となる。HD韓国造船海洋はすでに17隻のLNG運搬船の建造契約を結んでいるほか、ハンファオーシャンとサムスン重工業はそれぞれ10隻以上を受注するとみられる。


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