高級ブランド品「偽物」販売したインフルエンサー、懲役1年2カ月＝韓国

国内外の高級ブランドデザインを施した模倣品を販売し、数十億ウォンの収益を創出した30代インフルエンサーに実刑が言い渡された。

韓国テジョン（大田）地法刑事9単独チャ・ホソン判事は16日、デザイン保護法と不正競争防止法違反の疑いで拘束起訴されたインスタグラムインフルエンサーA氏（34）に懲役1年2カ月を言い渡した。これと共にA氏が運営した法人に罰金2000万ウォン（約231万円）を言い渡し、犯罪収益24億3000万ウォン（約2億8100万円）全額追徴を命じた。

特許庁技術デザイン特別司法警察（技術警察）が、A氏と検挙した役職員6人は起訴意見で検察に送致されたが、先に起訴猶予処分された。

技術警察によるとA氏は、デザイン保護法と不正競争防止法違反で犯罪収益を追徴保全し、被疑者を拘束した最初の事例だ。A氏は同種前科二犯であると伝えられた。

A氏は2020年11月から3年間余り、CHANEL（シャネル）、TIME（タイム）、eenk（インク）など、国内外58の有名ブランドの衣類、靴、貴金属模倣品2万点以上（正規価格344億ウォン、約40億円）を製造、流通し、合計24億3000万ウォン（約2億8095万円）に達する犯罪収益を得た容疑で裁判に引き渡された。

彼は2021年12月、高級ブランド模倣品販売および流通のための法人を設立した後、職員を採用し、衣類、靴、貴金属分野別に韓国メーカーと海外現地企業を通じて、模倣品を製作したと調査された。

A氏は高級ブランド店で新商品を購入し、デザインを模倣、製作した後返品し、取り締まりを避けるため、模倣品に独自のラベルを貼ったりもした。

社会関係網サービス（SNS）フォロワー1万人余りのA氏は、自身の認知度を活用し製品を広報、購入者の関心を引き寄せた後、会員制で模倣品を販売したと把握された。また、模倣品で犯罪収益を創出し、自身のSNSにはソウル江南（カンナム）の高級ヴィラに居住し、高級車複数台保有するなど姿をあげた。

チャ判事は「商標権者など知的財産権を侵害して商取引秩序を乱し、多数の職員を雇用して計画的、組織的に犯行した」と判示した。

続いて「商標権者から商標権侵害行為を中断するよう要請されても犯行を継続し、捜査を受けながらも追加で犯行していた」としながらも「正規品であるとだまされず、消費者も商標権侵害商品であることを認知して買ったものとみられる点などを考慮した」と量刑理由を明らかにした。