韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務局長は22日、北朝鮮が公開した第1次と第3次発射当時の写真を分析し、「千里馬-1型の1段目のロケットは火星-17型のようにエンジン4基をクラスタ化して改良された」と述べた。ICBMの技術を活用して1段目のロケット推進力を補強し、偵察衛星の軌道進入を図ったということだ。特に、今回の第3次発射で千里馬-1型の発射体はICBMである火星-17型と同様に発射台が横になっている状態で組み立てられて燃料が注入された。その後、直立させて固定式発射台から発射された点だけが異なる。
同局長は「北朝鮮が公開した衛星は1メートルの大きさの300キロ級の小型衛星で、性能は非常に粗悪だと知られている」とし「衛星を一度も運用したことのない国である点などを考慮すれば、試験発射の性格が強い」と述べた。今後、衛星の大きさを大きくして性能が向上された衛星体を宇宙に送ることができるかをテストした推進体試験発射の可能性がある。
北朝鮮はこれまで、長距離ロケットを利用して6回も衛星体の軌道進入を試みたが、2回しか成功しなかった。成功したと言っても、地上との送受信が正常に行われていない。衛星が撮影したという地上観測映像を公開したこともない。これらの衛星体は軌道を離脱して落下した状況だ。
万里鏡-1号が宇宙軌道に進入する場合、北朝鮮にとって3番目の衛星になる可能性がある。北朝鮮国営メディアの「朝鮮中央通信」は同日、「千里馬-1型は予定された飛行軌道に沿って正常飛行し、発射後705秒後の午後10時54分13秒に万里鏡-1号を軌道に正確に進入させた」と報道した。
特に、「キム・ジョンウン(金正恩)委員長が22日午前10時に国家航空宇宙技術総局ピョンヤン(平壌)総合管制センターを訪問して、軌道に進入した『万里鏡-1号』の作動状態などを把握した」とし「午前9時21分に受信された太平洋地域のグアム上空でアンダーソン米軍空軍基地とアプラ港など米軍の主要軍事基地区域を撮影した航空宇宙写真を見た」と明らかにした。国家航空宇宙技術総局は金正恩委員長に「万里鏡-1号(衛星体)が今後7~10日間の『精密操縦工程』を終えた後、12月1日から正式に偵察任務に着手することになる」と報告した。
しかし、万里鏡-1号が目標軌道に進入する速度には至らなかったと、日本政府は分析した。韓国政府の高位関係者も「北朝鮮は急いで成功したと発表したが、それをそのまま受け入れることはできない」とし「米韓、日米韓が緊密に協力しながらともに分析し、判断をすることになる」と述べた。
特に、万里鏡-1号が軌道に安着したとしても、北朝鮮の偵察衛星が本来の機能をまともに遂行できるかは未知数だ。偵察衛星が撮影した映像の解像度は1メートル以上でなければならないが、万里鏡-1号はこれにはるかに及ばないものと韓国軍当局は評価している。
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