大統領室
大統領室
野党主導で本会議を通過した‘黄色い封筒法’と‘放送3法’に対する大統領の再議要求権(拒否権)の行使期限が迫っている中、大統領室は拒否権の時点について苦心を重ねている様子だ。

28日の閣議でユン・ソギョル(尹錫悦)大統領が拒否権を行使するとの観測が出ている中、大統領室はこれより遅れる可能性も念頭に置いて検討を進めている。

‘黄色い封筒法’と‘放送3法’は9日、共に民主党と正義党など、野党主導で国会本会議を通過し、17日に政府に移送された。

尹大統領は17日から15日以内に改正案を公布するか、拒否権を行使しなければならない。今週末の来月2日が期限だ。

大統領室内では、尹大統領の拒否権行使を既成事実化する流れが強い。

‘黄色い封筒法’と呼ばれる労働組合および労働関係調整法改正案と‘放送3法’である放送法・放送文化振興会法・韓国教育放送公社法改正案は、韓国社会に及ぼす悪影響が少なくなく、憲法にも反するというのが大統領室の共通した認識だ。

国民の力(与党)も13日、キム・ギヒョン代表が尹大統領にこれらの法案について拒否権行使を公式に建議し、‘オンラインフィリバスター’を通じた世論戦も行った。

ただし、イ・ドングァン(李東官)放送通信委員長と検事弾劾訴追案処理などをめぐって与野党の対立が激化している状況で、対野党関係に影響を及ぼしかねない拒否権行使の時点をめぐっては慎重になっている。

国会の状況を見極めながら、来月2日の期限前に臨時閣議を開き、拒否権を行使する可能性も排除できない状況だという。

この日の早朝に帰国した尹大統領は、休憩の合間に国内懸案について報告を受けたという。

今年の主要首脳外交日程を事実上終えたため、内閣改造と大統領室改編作業にも本格的に拍車をかけるものと見られる。

来年の総選挙出馬に備えた長官および大統領室首席交代の発表は来週に行われるとの見通しが優勢だ。

最近続く行政電算網マヒ事態の後続措置、北朝鮮の軍事偵察衛星発射などによる安保態勢などを点検することも当面の課題である。

尹大統領は米国と英国、フランス歴訪でしばらく中断していた民生現場への動きもまもなく再開する方針だ。大統領室は物価安定、脆弱(ぜいじゃく)階層支援などに関する様々な日程を構想しているという。

政権3年目を前に、年金改革、労働改革、教育改革の3大改革をはじめ、主要国政成果を振り返る作業も並行する計画だ。
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