27日韓国法曹界によると、死刑が確定した連続殺人犯らを全て収監しているソウル拘置所の場合、刑務官らの矯正活動がより円滑になったという。
特に、出張マッサージ師ら約20人を殺害した連続殺人犯ユ・ヨンチョル死刑囚の場合、ことし9月にテグ(大邱)刑務所からソウル拘置所に移監された後、生活態度が好転したという。2005年6月に死刑が確定した後、18年間服役しているユ死刑囚は、「どうせ死刑囚だから失うものはない」、「自分はサイコパスだ」と言い、反省する様子もなく統制に従わないため刑務官らにとって厄介な存在だった。
また、ユ死刑囚とともに収監されている収監者らの間でも「関って得をすることはない」と避けられていたものの、現在は大きく変化した様子を見せているという。これはソウル拘置所に移監された別の死刑囚らも同様だった。
死刑囚らを変化させたのは韓長官の一言だったとみられる。
韓長官はことし9月、ソウル拘置所・プサン(釜山)拘置所・大邱刑務所・テジョン(大田)刑務所など死刑執行施設を保有する4つの矯正機関に、「死刑制度が存続されている状況」とし、「死刑施設をいつでも執行可能な状態に再整備せよ」と指示した。
また、ユ死刑囚とともに自身らが乗った車を追い越そうとしたという理由から車に乗っていた新婚夫婦を猟銃で射殺し死刑が確定したチョン・ヒョング死刑囚を大邱刑務所からソウル拘置所に移送することを命令し、ユ死刑囚、チョン死刑囚はもちろん、妻と義母ら10人を殺害したカン・ホスン死刑囚、9人を殺害したチョン・ドゥヨン死刑囚らは全てソウル拘置所に収監されることになった。
死刑囚らの変化は死刑執行に対する雰囲気を読んだためとみられる。ソウル拘置所は事実上、すぐに死刑執行が可能な施設を備えた唯一の場所であるためだ。
韓国は1997年以降、死刑が執行されておらず、「実質的な死刑制度の廃止国」として分類されてきた。現在、執行が行われていない死刑囚は59人だ。
韓長官は今月7日、国会で「永久に隔離すべき犯罪者らは明らかにいる」とし、死刑執行の是非と関係なく死刑制度自体を尊属させる必要性について言及した。
これは死刑執行に対する可能性を残すと同時に、死刑囚の管理および犯罪予防に役立つとの判断からだったとみられている。
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