韓国のパク・チン(朴振)外相はこの日の午前釜山のホテルで、日中韓外相会議に参加するため訪韓した上川陽子外相と約85分会談を行なった。
日韓の外相は、今月23日にソウル高等裁判所で下された、元慰安婦たちが日本政府を相手どり損害賠償を求めた訴訟控訴審の勝訴判決について、互いの立場を交わした。
今回の判決が下された日、日本政府は強く抗議し「国際法違反を是正するための適切な措置」を韓国政府が講じるよう要求した。
上川外相はこのような日本側の立場をパク外相にあらためて伝え、これにパク外相は「2015年の韓日慰安婦合意を、両国間の公式合意として尊重する」として、韓国政府の立場を再確認した。
韓国外交部(外務省)の当局者は会談後、記者たちに「合意文に出ているように『元慰安婦たちの名誉と尊厳を回復させていくため両国は努力しなければならず、このような中両国が建設的で未来志向的な関係を引き続き模索するため努力しなければならない』という主旨を(パク外相は)語った」と説明した。
「2015年の合意を尊重する」という韓国政府の立場は、「いったん合意内容を生かしていくという方向で、外交的枠内で解決を模索する」という主旨だと解釈される。
“元慰安婦たちが損害賠償を受けることのできる法的な権利はないと思うか”という質問に、韓国外交部の当局者は「最も重視するのは『元慰安婦たちの名誉と尊厳の回復のため両国が努力する』ということだ」とし「『両国間でこの問題について引き続き意思疎通していこう』という主旨だ」と説明した。
この日の会談は、当初予定されていた60分を25分延長して行なわれた。日韓会談が長引いたことで、その次に予定されていた中韓外相会談が多少遅れて開始された。
韓国外交部の当局者は、会談の雰囲気について「互いが攻防を繰り広げ長引いたのではなく、諸般の事案に関する協力評価および進むべき方向性を、両外相が一つ一つ話し合ったことで長引いた」とし「論争はなかった」と伝えた。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 96