産業通商資源部と外交部、環境部によると、36か国の主要関係者は去る1日(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開かれる第28回国連気候変動枠組み条約(UNFCCCCOP28、11月30日~12月12日)で気候クラブの公式発足を宣言した。
気候クラブはドイツが2022年1月に主要7か国(G7)首脳会議で提案した協力機構だ。産業部門のカーボンニュートラルを実現するために低炭素技術を開発し、これについての国際標準を作ろうという趣旨のものだ。その後加盟国が増えて計36カ国が発足式に参加した。韓国も今年5月のG7首脳会議の際に参加意思を公式表明し、創立メンバーになった。G7(ドイツ・米国・英国・イタリア・日本・カナダ・フランス)および韓国の他にチリ、インドネシア、カザフスタン、ケニア、モロッコ、EUなどが創立メンバーとして参加した。
発足式にはドイツのショルツ首相と欧州連合(EU)執行委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長など主要な人物が参加した。韓国では外交部のチョ・ホンシク気候環境大使(ソウル大学法学専門大学院教授)が大統領特使として参加した。
気候クラブはこの日に公式事務局を発足させ、本格的に活動を開始する。これまでは経済協力開発機構(OECD)と国際エネルギー機関(IEA)が臨時事務局の役割を担ってきた。気候クラブは世界の温室効果ガス排出量の4分の1を占める産業部門を脱炭素化する目標のもと、様々な活動を展開する計画だ。低炭素技術の開発を促進し、温室効果ガスの排出量削減実績を相互に確認し合う基準づくりなどを行う予定だ。
世界197ヵ国は1997年の京都議定書と2015年のパリ協定などを契機に、地球温暖化をはじめとする気候変動を防ぐため、2050年前後のカーボンニュートラル(温室効果ガス純排出量ゼロ)の目標達成に向けて参加することを決めた。また、世界的にこれを強制的な履行義務にしようとする試みがなされている。企業に100%再生可能なエネルギーの使用義務を付与する「RE100キャンペーン」や、EUが最近施行した「炭素国境調整制度(CBAM)」などが代表的だ。
韓国政府は気候クラブの一員として活動し、韓国の産業界の各国の炭素排出規制により効果的に対応し、クリーン経済市場への参入を模索できるかに期待が集まっている。政府の関係者は「加盟国が共同の目標のもとで各国のカーボンニュートラル政策を調整し、これに関する国際標準を構築することで各国の一方的な環境政策の導入にともなう保護貿易主義的措置の拡散も抑制できる」と付け加えた。
さらに韓国政府は、韓国主導で推進中の無炭素エネルギー(CFE)の主導権と、これに参加する企業団体である無炭素連合(CFA)の世界への進出も模索する。
CFEはユン・ソギョル(尹錫悦)政権と韓国の産業界が国際目標として推し進めている新しいカーボンニュートラル実践の方法論だ。太陽光、風力など再生可能エネルギー中心の現在のカーボンニュートラル実現に向けた努力だけでは目標達成は難しいと考え、原子力と水素、炭素の回収・再生・貯蔵(CCUS)などすべての無炭素エネルギー源を温室効果ガス排出削減の実績として認める方式で関連産業の発展を促進し、これによりカーボンニュートラル実現の可能性を高めようという新しい国際規範だ。
韓国政府の関係者は「気候クラブの活動は産業界の公正なカーボンニュートラル実現のための国際協力を強化するために、韓国政府や産業界が推し進めているCFAと一体のものだ」と述べ、気候クラブとCFEのシナジー効果に期待を示している。
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