第3四半期の成長率を部門別に見ると、設備投資を除くほとんどの項目で増加傾向が見られた。民間消費は飲食宿泊と娯楽文化などのサービスを中心に0.3%増加した。政府消費は健康保険給与費など社会保障の現物給付が増え、0.2%増加した。建設投資は建物建設と土木建設が増えて2.1%増加した一方、設備投資は機械類が減少して2.2%減少した。
輸出は半導体、機械および装備を中心に3.4%増加した。輸入は石油製品などが増え2.3%増加した。輸出と輸入の増加率がともに下方修正されたものの、純輸出の寄与度は速報値の0.4%ポイントから0.5%ポイントに上方修正となった。一方、先に成長を支えた民間消費の寄与度は速報値の0.2%ポイントから0.1%ポイントに減少した。建設投資(0.3%ポイント)、政府消費(0.0%ポイント)、設備投資(-0.2%ポイント)、知識財産生産物投資(0.0%ポイント)は速報値と同じだった。これにより、第3四半期の民間の成長寄与度は0.5%ポイントから0.4%ポイントに低くなった一方、政府の寄与度は速報値の0.2%ポイントから0.3%ポイントに増加した。
韓国銀行のチェ・ジョンテ国民経済部長は0.6%の拡大について、「前四半期比で純輸出と内需、民間、政府の成長寄与度がすべて増加に転じたことことから、成長の質に問題はない」とし、「今年の成長率が1.4%になる可能性が前回速報値発表時より若干高くなった」と述べた。
韓国の輸出主力品目である半導体輸出の回復と関連しても、チェ氏は「メモリ価格が下落を止め、輸出と生産が2四半期連続で前年同期に比べ増加したことを見ると、回復局面に入ったと思われる」とし、「半導体輸出量は2四半期以降、前年同期比で増加を続けており、11月に入ってからは通関輸出も14か月ぶりに前年同期比で増加したものと把握されている」と評価した。しかし、消費が成長を0.1%ポイント押し上げ、かろうじて成長に貢献したため、回復は微弱な水準だ。チェ氏は「雇用環境は肯定的な要因だが、物価に関する不確実性があり、消費の制約要因として存在している状況」としながらも、「消費は緩やかな回復の流れを続けるだろう」と述べた。
韓国銀行は先月30日に発表した修正経済見通しで、高物価の持続による内需低迷を反映し、来年の消費者物価上昇率の見通しを2.4%から2.6%に引き上げ、成長率の見通しをこれまでの2.2%から2.1%に引き下げた。民間消費の回復ペースが来年の景気動向に影響するとみられる。
現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は、「11月のクレジットカード使用など名目指標が思ったよりそれほど増えていないことが分かった」とし、「高金利と内需低迷が足かせとなり、来年上半期までは厳しいだろう。成長率は今年よりは上昇するだろうが、限定的な回復にとどまるだろう」と予測した。
延世大学のソン・テユン経済学科教授も、「輸出が改善されたのは事実だが、景気反転を実現するほどではない」とし、「基本的に消費が回復していない。来年は基礎効果で2%台まで成長するかもしれないが、国民感覚では感じられないだろう」と指摘した。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 104