光州市、独立運動家の墓を保存せず…裁判所「裁量権の乱用」=韓国
光州市、独立運動家の墓を保存せず…裁判所「裁量権の乱用」=韓国
光州市が公園の開発を理由に、独立運動家の墓を保存しないという処分に対して、裁判所が間違いだと判断した。

 韓国光州高等裁判所は6日、故チェ・ジョンソプ氏の孫が提起した「市道保存墓地指定拒否処分の取消請求訴訟」の控訴審で、1審とは逆に原告の勝訴を認めた。

 裁判所は、光州市が保存墓地指定を拒否した処分が裁量権の逸脱・乱用であるとして無効にした。

 光州市は、「関連法令により、近隣公園に墓地など葬儀施設を設置できず、チェ氏の墓は移転せざるを得ない」と主張し、保存墓地指定の必要性もないと判断した。

 しかし、裁判所は「墓の移転が必要だとしても、保存墓地に指定した後に移転することが可能であり、光州市は指定基準に合致するかどうかを検討する義務があった」と指摘した。

 さらに、「保存墓地を移設しても、故人を追悼して保存し、後代に伝えるという趣旨と目的は変わらない」と述べた。

 光州市が光州市北区東林洞の雲岩山近隣公園開発行為特例事業を推進する際に、チェ氏の孫は光州市に墓を事業用地から外してほしいと求めた。しかし、光州市がそれに応じなかったため、2021年6月に保存墓地に指定するよう申請した。光州市がこれを却下すると、チェ氏の孫は訴えたが、1審では敗れた。

 チェ氏は1882年に光州で生まれ、大韓独立協会光州支部実業部長や光州青年会初代会長などを務めて抗日・独立運動に参加した。解放後は反民特委全南支部長や湖南新聞社長などを歴任し、1969年に死去した。チェ氏の葬儀は社会葬(社会的に大きく貢献した人への葬儀形式)として行われた。
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