今月14日から動物カフェ「違法」…アライグマ・ミーアキャット、虐待・遺棄の恐れ=韓国
今月14日から動物カフェ「違法」…アライグマ・ミーアキャット、虐待・遺棄の恐れ=韓国
韓国で動物福祉のための「野生生物法」施行令の改正案が5日、国務会議で議決されたことにより、来週からアライグマ、ミーアキャットなどの珍動物を見られる動物カフェが違法になる。事業主が猶予を要請すれば4年の猶予期間が与えられるが、今後発生しうる虐待と遺棄などを防止するためによりきめ細かい対策が必要だという指摘が出ている。

 6日、イーデイリーが「野生生物法施行令改正案」が議決された翌日、ソウルとソウル近郊の動物カフェを見学したところ、動物カフェは普段と変わらない様子だった。この日訪れた動物カフェでは、訪問者と動物がふれあう姿が見られた。

 動物カフェにいる珍動物は主に攻撃性がなく、おとなしいウサギやアライグマ、ミーアキャットなどだ。一部の事業所では、子供連れの家族の客を引き付けるため、餌やりなどの体験型コンテンツを加えたりもする。ユニークな動物カフェの中では、鳥類や爬虫類などに特化して営業するところもある。

 この日、ウサギカフェを訪れた市民A氏は「7歳の子供が動物とふれあうのが好きでたまに訪問する」と話した。アライグマ、ミーアキャットなどユニークな動物が見られるカフェを訪れたカップルもしきりに「かわいい」と言いながら初めて見る動物たちの写真を撮っていた。

 しかし今後、このような動物カフェの営業は違法になる。新しい施行令によると、既に登録された動物園と水族館以外の場所では、14日から野生動物の展示が禁止されるためだ。すでに野生動物を保有している事業主なら、法施行前日の13日までに猶予申告をすれば、今後4年までは営業が可能だ。その後は関連規定を違反すれば2年以下の懲役、2000万ウォン以下の罰金に処せられる。

 動物カフェは人気デートコースなどにも挙げられ人気を集めたが、一部では「動物虐待」という指摘が絶えず上がってきた。また、未登録店の営業で生じる「管理の穴」を憂慮する声もあった。動物自由連帯付属韓国動物福祉研究所の「展示・体験型動物施設飼育環境実態調査」によると、今年5月基準で国内総300ヶ所の動物展示・体験施設のうち70.7%(212ヶ所)は未登録状態だ。哺乳類1511匹のうち、目で確認できる病気を患っている個体は10匹に1匹の割合(10.3%)と観察された。汚染された水を提供されたり(29.8%)、隠れ家が提供されない(65.8%)哺乳類もいた。

 動物虐待を防止しようという野生生物法施行令改正案の趣旨にもかかわらず、廃業する業者が動物を遺棄しかねないという憂慮も提起されている。実際、珍動物カフェが廃業する時はもちろん、個人が無断で飼育していたアライグマ、ミーアキャットなどが遺棄され、都心で発見された事例も多発している。動物カフェの事業主B氏は「既に申告して運営していたし、動物たちには認識チップを埋め込んでいる。家族のように一緒に暮らし続ける」とし「未登録の違法店などが問題になるだろう」と指摘した。
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