新型コロナウイルスの次は呼吸器ウイルス = 韓国
新型コロナウイルスの次は呼吸器ウイルス = 韓国
本格的な冬の到来で、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、百日咳などの呼吸器感染症患者が増えている。これを受け韓国政府は8日午前、新型コロナウイルス感染症中央事故収拾本部の定例会議を開き、事態の把握に努めるとともに毎週会議を行い対応していくことを決定した。

 中央事故収拾本部のチョン・トンニョン状況総括団長は、クァンファムン(光化門)の政府ソウル庁舎で開かれた会議で、「冬季呼吸器感染症患者の増加に備え、疾病管理庁を中心に関連省庁とともに綿密な対応をしていく」と述べた。

 インフルエンザは昨年9月から増え始めて1年以上もの間、流行注意報が解除されていない状態だ。12月第1週の外来患者は1000人当たり48.6人で、昨年(12.7人)に比べ増加傾向にある。

 百日咳菌に感染して発生する呼吸器疾患である百日咳の患者は198人となっている(12月2日現在)。主に夏と秋に流行するが、今年は10月以降増加傾向にある。最近、2週間連続で減少しているが、依然として12歳以下の子供を中心に感染者が発生しており、流行は収まりそうにない気配だ。

 マイコプラズマ肺炎の12月第1週の患者数は249人となっている。これは新型コロナウイルス感染症の流行前の2019年比46%の水準であるが、直近の1か月で約1.4倍増加している。特に1歳~12歳の子供中心に発生しており、予断を許さない状況だ。ただ、入院患者の割合は約5%でほとんどの患者は外来治療を受けている。

 大韓小児感染学会のウン・ビョンウク研究理事(乙支大学病院小児青少年科教授)は「インフルエンザウイルスやRSウイルスのような従来のウイルス流行の様相が新型コロナウイルス感染症によりここ2~3年間で完全に変わってしまった。ソーシャルディスタンスやマスク着用などの対策がほとんど解除されたため、ここ2~3年間呼吸器ウイルスにほとんど感染していなかった子供たちが感染している。呼吸器ウイルスの免疫がない子供たちの間で流行する可能性が高い状況だ」と分析した。

 また、最近流行しているマイコプラズマ肺炎の場合、抗生剤に耐性があることがわかり、現場の危機感はかなり高まっている状況だ。これについて大韓小児アレルギー呼吸器学会のヤン・ヒョンジョン総務理事(順天郷大学ソウル病院教授)は「抗生剤に耐性があるという定義は私たちが一般的に外来で処方する1次薬剤に対する耐性を意味する。2次薬剤に対する耐性を意味するわけではない」と述べた。

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