文前大統領は最近自身のSNSに「ヘッカー博士の『核の変曲点』は、北核の実体とこれを抑制するためにそそいできた外交的努力が失敗を重ねてきた理由を知りたいなら必ず読むべき必読書」とし「この本は、外交を通じて北朝鮮の核問題を解決したり、少なくとも抑えたりした決定的な変曲点ごとに費用と便益を分析するといった合理的な選択ではなく、過度に理念的な政治的決定のせいで、何度もチャンスを逃して状況を悪化させてきたという事実を実証的に示している」と強調した。
続き「対話を反対する者たちの主張とは異なり、外交と対話が北朝鮮に核を高度化する時間を与えたのではなく、合意破棄と対話の中断が北朝鮮に時間を与え、核発展を促進してきたという事実を実証している」と指摘した。
文前大統領が合意破棄という言葉に言及したのは最近、尹政府が9.19南北軍事合意の効力停止をしたことを大きく批判したものと見られる。政府は先月22日、北朝鮮の軍事偵察衛星3次発射に対応するレベルで「9.19南北軍事合意」中、対北偵察能力を制限する条項の効力を停止した。
これに先立ち、文前大統領は9月、9.19ピョンヤン(平壌)共同宣言5周年行事に参加し、9.19南北軍事合意を守らなければならないと主張した。
当時、文前大統領は「南北関係が破綻している今、南北軍事合意は最後の安全ピンの役割をしている」とし「いつか非核化問題が解決すれば、南北間にも軍事合意をさらに発展させ、通常の軍備まで縮小する段階に進むことを望んでやまない」と発表した。
また「続く北朝鮮の挑発に対しては断固として対応しなければならないが、結局は対話を通じて南北関係の危機を解放するしかない」とし「挑発に対する断固たる対応とともに、一方では誠実な対話の努力で危機が衝突となるのを防ぐ知恵を発揮しなければならないだろう」と南北間の対話の重要性を力説した。
一方で文前大統領は「陣営外交に偏りすぎて外交のバランスを失うと、安保と経済から得る以上のものを失う可能性がある」とし「同盟を最大限重視しながらもバランスの取れた外交を繰り広げていく繊細な外交戦略が必要」と尹政府のアメリカ中心の外交政策を批判した。
文前大統領の発言について与党である国民の力スポークスマンのキム・イェリョン氏は「文前大統領が在任中5年を通して「終戦宣言」を主張し、北朝鮮への一方的な求愛と片思いを見せた記憶がいまだ鮮やかだ。北朝鮮の答えは、韓国の国民と領土に対する「脅威」だけだったのも覚えておくべき」と話した。
続いて「言葉だけの平和、北朝鮮をなだめ、北朝鮮に泣訴した政策の結果はどうだったのか。文前大統領に答えてほしい」と反論した。
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